最近、弊息子タケは大人が食後に食べているデザートを目ざとく見つけるようになった。
お腹がいっぱいになると、そそくさと椅子からおりておもちゃを取りに行ってしまうのに、大人がデザートを食べようとするとすぐにダイニングテーブルに戻ってくる。それだけでなく、テーブルの上に登って、お皿に盛り付けられているものを取ろうとする。
お菓子の中には、弊息子タケにとって食物アレルギーを発症する食材が使われていることがある。なので、うっかり彼が口にしないよう、親は気をつけなければいけない。だから、いしはキッチンのカウンターの影に隠れて大急ぎでお菓子を食べていることがある。まるでやましいことをしているかのようだ。
この日のデザートは、桜餅だった。春を感じさせる和菓子だ。
ぱっと見は、葉っぱ。
さすがのタケも、お皿に盛られた謎の葉っぱをどう理解して良いのか、判断に困ったらしい。お菓子かもしれないのでテーブルの近くにいるのだけど、かといって積極的に手を伸ばして、つまみ食いをする勇気はない。だって、葉っぱだから。
桜餅を前に、タケはパトカーのおもちゃをガラガラと動かして、大人の様子をじっと伺っていた。
そして大人たちは、タケがテーブルを離れた瞬間に食べようとタイミングを伺っていた。お互い、緊張が走る。
結局彼が諦めなかったので、桜餅の一部を彼に与えることにした。とはいっても、2歳足らずの子どもが桜餅を食べるとは到底思えない。だって、塩漬けされた桜の葉っぱは、子どもにとって美味しいとは思えない味と食感だからだ。さらに、触ると若干ベタベタする。彼が嫌がるパターンだ。
案の定、彼は桜餅を触ってみて、嫌そうな顔をした。
はい、わかりました。では大人が責任を持って食べます!
ということで、タケ公認で、大人だけで桜餅を美味しく食べることができた。
(2023.03.02)
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