子どもは何でも手伝ってくれる、ということを以前の記事で書いた。
「トム・ソーヤの冒険」という小説で、主人公のトム・ソーヤは悪いことをした罰として外壁のペンキ塗りを命じられる、という話がある。
ペンキ塗りをやりたくないトムは、通りすがりの友だちに対して「ペンキ塗りがいかに楽しくて、特別なミッションなのか」という説明をし、その話につられた友だちは宝物のビー玉をトムに渡して、ペンキ塗りをさせてくれと懇願する。結局、トムは殆どペンキ塗りをしないまま、いろいろな友だちがかわるがわるペンキ塗りをやってくれた、というストーリーだ。
これは子育てにおける、親が子どもに接する態度の教訓になると思っている。家事にしろ、仕事にしろ、子どもの前でつらそうにしない。できるだけ楽しそうにこなすよう、心がける。そうすると、子どもはきっと家事に興味を持ってくれるだろう。
毎週土曜日の午前中は、夫婦揃って家の掃除を行っている。平日はなかなか掃除ができないので、週末まとめて掃除をするのがルーティンになっている。
その間、弊息子タケは一人で暇なわけだが、そんな彼が「自分もぞうきんで拭き掃除がやりたい」という主張をしはじめた。
僕は、トム・ソーヤの教訓に従って、「えー、じゃあちょっとだけだよ」と出し惜しみしながら、彼に拭き掃除をお願いした。
最近、家中の扉の開け締めが自由自在にできるようになった弊息子タケ。その分、あちこちを汚れた手で触り、家の中で拭き掃除が必要な場所が増えた。その後始末を彼自らがやってくれるなら、これはありがたい。
拭き掃除をやったら、「デキタヨー!」と拭いたところを指指して大きな声で教えてくれた。
彼が楽しそうで何よりだ。
まだ彼にこういうモチベーションがあるうちに、もっといろいろな家事や炊事に携わってもらいたい。料理の盛り付けは少しずつ手伝ってもらっている。あとはいつどのように「調理」に携わってもらうか、だ。
(2023.06.11)
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