どじょう掴み大会をハシゴする

以前、「なぜか東京では子ども向けのどじょう掴み大会を開催する町会のお祭りを見かける」と書いた。

ということで、今回は1日で2つの町会の夏祭りに行き、どじょう掴みを体験してきた。

1つめは、ブルーシートで作った簡易的なプールだった。サイズはそれほど大きくないが、その中に生きたどじょうが放流され、泳いでいらっしゃる。

イベント開始時刻をちょっと過ぎたくらいに到着したのだけど、すでに地元の少年少女たちにどじょうは掴まれまくり、数は減っていたし生き残ったどじょうは若干弱り気味だった。みんなすごいな。

そんなところに弊息子タケを連れて行ったわけだが、彼は嫌がって母親にしがみついて離れようとしない。なにしろ、プールは若干ぬめるし、見慣れない黒っぽい生き物がいるし、なによりも生臭い。子供心に危険を察知したらしい。

しばらくの間、「怖くないよ」「やだ」の押し問答があったが、いしが根気強くどじょうを触らせようとしてくれたお陰で最後は彼もどじょうを触ることができるようになった。

子育てって諦めないことだな。食わず嫌いの食べ物もそうだけど、根気強く「大丈夫だって」と子どもに言い聞かせることは大事だと思った。

それにしてもびっくりしたのが、地元の子どもたちは砂遊び用の小さなバケツを持参していて、捕まえたどじょうをそこに生け捕りにし、家に持って帰っていたことだ。どじょう、この後どうするんだろう。まさかどじょう鍋にして食べるわけじゃないだろう。縁日の金魚みたいに、家で短期間だけ飼育するのだろうか?

もう一か所のどじょう掴み大会は、学校の校庭に半径50メートル近く、地元消防団の消防ホースをぐるっと取り囲んでそれを堤防とした簡易プールを作っていた。そしてイベント時間の間、2つの放水銃からずっと空中に向けて放水が行われており、簡易プールの中は土砂降りの雨が降っているという状態。

子どもたちは大興奮。とにかく走る走る走る。どじょうなんてそっちのけだ。

イベントが終了し、みんなが引き上げはじめたころ、ようやく「そういえばどじょう掴み大会だったね」と気がつくような有様だった。そんなとき、捕まえたどじょうを牛乳パックの空き容器に入れていたお姉さんが、「これ、あげる」といって弊息子の前にジャバーっと出してくれた。中から出てくるのは、うねうねとくねるどじょう。

1軒目のどじょう掴み大会でどじょうに慣れていたタケは、今回は物怖じすることなくどじょうを捕まえようとしていた。なにせ、サイズが小さいしぬめる生き物なので、そう簡単には捕まらない。それがまた、彼の好奇心を刺激するようだった。

知育にもなる、面白いイベントだったと思う。でも、あと10年もすればこういうイベントは「動物虐待で時代錯誤だ」と言われて開催されなくなる気がする。

(2023.07.30)

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