電マにご満悦

弊息子タケは、最近仕事をしている僕の机周辺を漁るのを楽しんでいる。

僕にちょっかいを出すことで、遊び相手になってもらうという目論見もあるが、僕の周辺にはいろいろと見慣れないものが置いてあるからだ。

この日彼が見つけたのは、電マだった。僕自身、ここ数年使ってこなかったものだ。最近、家の片付けをやっていて、続々とこの手の健康グッズが発掘されるので、我ながら驚いている。

なんでこの電動マッサージ器を買ったのか、きっかけはもう覚えていない。「ああ、マッサージを受けたい。体をほぐしたい」と一度考え出すと、その欲望は我慢ができなくなる。そんな時、ネットで健康グッズを見つけると、つい買ってしまう。これもその一つだと思う。

マッサージガンのように体の深い部分にまでアプローチする力強いマッサージ機と違って、このオールドスタイルなマッサージ機は皮膚に近い体の表層部分をブルブルさせるにとどまる。でも、それはそれで気持ちが良いものだ。

最近使っていないから捨てようかな、それとも取っておこうかな、と思って卓上に置いていたのを、タケが見つけたのだった。そして、「これは何?」と聞いてくる。

「大人のおもちゃだよ」と教えてやろうかと思ったが、根掘り葉掘り聞かれても困る。「なんで大人だけなの?」と聞かれて、うまく答えられる自信がない。そこで、彼に電動マッサージ機を実際に体験させてみた。

彼は電動マッサージ機の振動をくすぐったがって、すぐに逃げると思った。しかし、予想とちょっと違い、彼は「うふふふふ」と笑いながら、この刺激を堪能しはじめた。どうも、大変気に入ったようだ。その後も、「続けてくれ」とも「もういい」とも言わず、クスクスと笑い続け、ずっとこの刺激を受け続けていた。

僕のほうが薄気味悪くなって、我が子への施術は早々に切り上げた。

(2023.12.23)

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