「一升餅」ではなくポンパドウルの「一升パン」で一歳の誕生日を祝う

子どもの一歳の誕生日に、もち米一升で作った巨大なお餅を子どもに背負わせる、という天下の奇祭がある。「お食い初め」に続いて、子どもの立場からするとはた迷惑な儀式だ。

お食い初めも一升餅も、「子供が大きくなっても食いっぱぐれないように」という親の願いが込められている。でも今やそれはすでに形骸化し、どちらかというと「ばえる儀式」として消費されるものになていると思う。

いずれ、「幼児虐待ではないか?」という風潮になって、この文化は消えていくかどんどん簡略化されていくだろう。今はスマホとSNS文化真っ盛りなので「ばえる儀式を撮る」ことで息を吹き返しているかもしれないが、今後はどうなることか。たぶん、家庭内でひっそりやる分にはいいけど、SNSに載せるのはアウトになりそうな気がする。だって、お食い初めの写真って、鯛の尾頭付きを前に号泣している赤ちゃんという構図が多いから。

先日、パン屋「ポンパドウル」の前を歩いていたら、店頭に「おやっ?」と思える広告が出ていた。

それは、「一升パン」というものだった。

一升パン | パンの通信販売≪ポンパドウル≫
フランスパンの生地を約2kg使い焼きあげました。 イベントや一升餅のかわりにどうぞ。

フランスパンの生地約2キロを焼いて、一升餅のように大きなパンを焼きました!というものだ。

一升餅というイベントに対してポリコレ的にどうかなあ、と思っていた僕だったけど、パンになるとなんだか許される気がして(そんなわけないんだけど)、夫婦で検討のうえ頼んでみることにした。

幸い、店頭注文でなくても、ネットでオーダーが完結する。家で「どうしよう?」とじっくり話し合った後にポチれるのは良かった。

パンは指定日に冷凍便で届けられる。しかも、サイズが馬鹿でかい。そのため、送料含めてお値段が結構する贅沢品だ。でも、まあ今回は特別ってことにしよう。ああいかん、こうやって子育てに関しては「今回は特別」がどんどん通用してしまう。お金がいくらあっても足りない。

届けられた一升パンを見て笑ってしまった。のしの絵が印刷された、巨大な箱だったからだ。Lサイズの宅配ピザが入っている箱よりも大きい。そして、厚みもかなりある。こんな箱、初めて見た。

弊息子タケにはおめかしをしてもらった。

Amazonで、ちょっとした服を購入。今後、冠婚葬祭などでお呼ばれする機会もあるだろうから、ちょっと大きめのサイズの一張羅があってもいいだろう。

しっかりとしたおしゃれ着で本格的だった。でも、本格的すぎて簡単着脱ができない。ボタン類は大人と同じだけ服に備わっていて、それを一つ一つ大人がはめていくことになる。そうなると、子供は嫌がってジタバタするので、なかなか大変だ。

そのかわり、おもちゃ感のないしっかりした着こなしになるので、これはこれで良い買い物だったと思う。

一升パンと対面するタケ。あまりにデカいので、さすがのタケもおもちゃにしようとはしなかった。「なんだろうこれ?」とビニールの包装を触るにとどまっている。持ち上げようとか、机から落とそうといった狼藉は働かず。

パンの表面には「タケゾウ祝1才」と書かれている。発注時に文字を指定すれば、その通りに焼いてくれる。これはいい。

それにしてもでかい。さすが一升だ。タケが10キロちょっとで、このパンが2キロ。こんなん、ようやく歩けるようになってきたタケが背負えるわけがない。きりがいい数字だからって、一升はさすがにでかすぎるだろ。

お誕生日お祝いのディナー。

タケにケーキなんて100年早い。どうせ本人は食べられないんだし、シュークリームで十分だ。

・・・ということで、「ベアードパパ」のシュークリームの上にろうそくを1本立てて、お祝いした。

タケは人生で初めて見る生の炎に唖然としていた。「ふー、って吹くんだよ」と何度教えても、そんなことができるわけもなくただ眺めるだけ。親としては、炎を触ろうとしないように彼の好奇心をガードしなくちゃいけないので塩梅が難しい。

夕食を始める前に、儀式は済ませておかないといけない。

当初は食事後、いったん落ち着いてから一升餅イベントをやろうと思っていた。しかし、この一張羅を着ている状態でタケが食事をすると、服が汚れてしまう。やることをやって、汚れてもいい服に着替えてから食事にしよう。

ポンパドウルの一升パンは、オプションで背中に背負うための透明ナップサックが有料で用意されている。それも購入してあったので、一升パンをナップサックに詰め、彼に背負ってもらった。

その結果がこんな感じ。

ああ、もうこれ幼児虐待以前だ。「立ち上がろうとするけど、重すぎて尻もちをつく」という展開にはならない。肩に背負うための紐が子供の肩のサイズにピッタリあわないので、すぐにパンがずり落ちる。

本人が背負う気まんまんなら、なんとか肩のバランスを調整できるだろう。でも1歳児にこの奇祭は理解できないので、「なんだなんだ!?」と驚いているだけだ。ご協力いただけない以上、「背負っている体」の写真をそうそうに1枚撮影して、終わりにするしかない。

タケは重たいパンよりも、パンが入っていたダンボールの方に興味があってそっちをいじっている。四つん這いになっている間に、いしがパンを手で支えつつ「背負っている風」の写真を1枚撮影。これで「一升パンを背負う儀式」は完了とした。

なお、この様子はAmazon Echo Showを通じて実家の両親(タケからすると、祖父母)にも見てもらった。今や、遠方の実家と気軽に動画生中継ができるので便利になったものだ。

公私共に忙しくて誕生日料理なんて用意できない!とお手上げ状態だったので、本日はお弁当のディナーにした。お食い初めの時にも使った「梅の花」で、今回はお弁当をテイクアウト。

本当は、どこかお座敷があって、一升パンを背負って子供がウロウロできるような個室で、というお店を探していたのだけど、近所にそういうお店が殆どなかったので諦めた。でも結果的に家でマイペースに宴会ができたから正解だった。

なにしろこの時は「まん延防止等重点措置」が適用されていて、世の飲食店は20時ないし21時に閉店していた。平日仕事終わりに、繁華街に出てこの時間までに食事を終わらせるのは大変だ。そしてなにより、タケの就寝時間を考えると遅くまで外出していたくない。

お弁当で正解。

飲み物は、opiaというノンアルコールスパークリングワイン。

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最近はノンアルコールの飲み物で選択肢が増えてきたのでありがたい。

梅の花は豆腐料理のお店なので、豆腐や湯葉を使った料理がふんだんで美味しかった。三段重、というのがスペシャル感があってありがたい。

子供の成長1年を祝う、というよりもいしが1年間母親として苦労してきたことへの感謝の気持ちのほうが強い。子供はまあ、わがままに生きていても育つけど、親はわがままを我慢しながら子供の相手をしなくちゃいけない。エラいのは母親だ。

子供には生クリームなど油脂分が多いものをたくさん食べさせるのはよくないとされている。消化不良でお腹をこわすからだ。

シュークリームだって、まだ早いだろう。まあ、せっかくの誕生日だから半分くらいなら食べさせてもいいか・・・と思って渡してみたら、手づかみで無我夢中になって食べ始めたので驚いた。あんた、手づかみ食べが随分上手じゃないか。しかも、人生初のシュークリームなのに。

シュークリームって、握力を強くしすぎると潰れるし、弱くすると落ちる。そんな取り扱いが難しいお菓子なのに、1歳児にしちゃ上手に持ってるじゃねぇかこの野郎。

「はい、そろそろ終わりにしよう」と手元のシュークリームを回収しようとしたら、猛抵抗された。よっぽど気に入ったらしい。

(2022.03.09)

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