(前回からの続き)
でも、市場は敏感だ。きっと、これからますます牛肉に対する偏見で消費は落ち込むだろう。
すでに、吉野家では280円に値下げした頃の勢いはどこへ行ってしまったのか、お客がすっかり少なくなってしまった。280円で狂喜乱舞し、「毎日でも食べますッ」って鼻息を荒くしていた連中は今一体何で食いつないでいるのだろう。
また、苦しくなるのは牛丼屋に限った話じゃあない。マクドナルドも一緒だ。なにせ、「牛肉100%」という看板をわざわざ店舗内に飾るくらい、ハンバーガーのミートに牛肉を使っていることを自慢していたのだから。今じゃ、この表現を「狂牛病100%」と勘違いする人だっているはずだ。偏見丸出しで、全くもって間違った認識だけど。
今後は恐らく、マクドナルドの期間限定メニューでは牛肉ミートを使うことはないだろう。鶏肉、豚肉、魚肉からのセレクトになるに違いない。短期間で大量販売することが要求される期間限定メニューだから、わざわざ狂牛病騒ぎに足を踏み込むリスクはするまい。
ひょっとするとマクドナルドは狂牛病騒ぎで苦しくなって、苦し紛れに
「すんません、実はミートの中に食用ミミズ入れてましたぁ」
って、日本でもっとも有名とされる都市伝説をうっかり肯定してしまったりなんかして。
「今日から食用ミミズ100%で心機一転頑張ります」
なんて開き直られたら、それはそれでイヤーンな感じだ。
安くて食べ放題の焼肉屋も、それを横目に「うちも負けちゃいられねぇ」ってますます勘違いしちゃって、
「うちの肉は、実は保健所から払い下げの犬の肉を使っていますので狂牛病対策はバッチリ」
と、今までの信頼とブランドをぶち壊すようなカミングアウトをしてしまったりして。
で、当の焼肉屋主人は
「これで狂牛病を気にせずお客様には肉を楽しんでもらえるぞ」
とほくそ笑んでいたりするわけだ。
主人の予想に反してガラガラの客席を見て「おかしいなあ、何で客がこないんだろう。犬の肉だから安全なのに」って首を捻りながら・・・。
先日から、おかでんが勤務する会社の社員食堂にこんな紙が張り出されていた。
「当食堂の牛肉は国産牛肉を使っていませんので安全です」
嗚呼、時代は変わった・・・
↑2004.02.14加筆。今現在だと、逆にアメリカ産牛肉がヤバくて、国産牛肉は安全の象徴だもんな。一体何がどうなっとるんだこの業界は。
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