真っ黒い袋がスーパーのワゴンに山積みになっていた。なんだろう、と思って近づくと、「DEATH MIX」と書いてある。こえー。ホラー映画みたいなタイトルだし、フォントもなんか怖い。
どうやら「激辛ナッツ&あられ」らしい。なんだ大げさな。
あられというのは、日本人の心の友ともいうべき優しいお味の、ほっこりした食べ物だ。しかしそれがいつの間にか「DEATH」とまで呼ばれるに至ってしまったのか。ナッツ!お前のせいか!外来植物のお前のせいか!
「No Death No Life」という意味不明な言葉が添えてある。無茶苦茶な冗談だ。
ちょっと悪ふざけだ。こうやって「どうだ辛いだろう」と仰々しくやっているヤツは、大抵たいしたことないか、辛いばっかりでマズい。食べ物をオモチャにするんじゃないよ。
見て見ぬ振りをして素通りしてやろうと思ったのだけど、なんだか気になったので買ってしまった。・・・2袋も。
これが「激辛ナッツ&あられ」の正体。
なるほど、醤油の黒っぽさというより、なにやら赤い。ぱっと見た目は辛そうには見えないけど、よくよく見るとただならぬ雰囲気はある。
赤い唐辛子の粉末がナッツやあられの表面に付いているようじゃ、まだまだ甘い。それだと、「粉末の唐辛子がぽつぽつ付着している程度の辛さ」に過ぎないからだ。ガチで辛いものというのは、もっと辛いエキスの粒子が細かいし、まんべんない。
これがまさにそうだ、ってことだよ!
食べてみた。
あー、確かに辛い。辛いDEATHか?と言われれば辛いが、死を覚悟するほどの辛さではない。そりゃそうだ、そんなナッツやあられなんて見たことがない。激辛せんべいの方がまだ辛いかもしれない。・・・が、ああ、こりゃ喉が熱くなるな!ビール飲みにはいいかもしれない。
「おおう、これはなかなか」「いや、この程度ではまだまだ!」
などと言いつつ、結局あっという間に全部食べてしまった。
お値段は確か店頭価格で298円だったか。ちょっと高いので、次回買うかどうかは要検討。でも、ワンランク上の辛さを楽しめたしパッケージが異様なのでひとまず満足した。
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