歳を重ねるうちに、年中行事を大事にするようになってきた。昔はてんで無頓着だったのに。これも老化現象の一つなのかもしれない。
お年寄りが草花を愛でる姿を見て、子供の僕は「ふーん」としか思わなかった。でも今だと、そんな大人たちの気持ちがなんとなくわかる。
歳を取る、ということは悠久なる時間の流れに身を委ねることであり、チマチマした刺激的な快楽が些細なことに思えてくるものだ。
そんなわけで、冬至になったらゆず湯と冬至かぼちゃですよ。
ゆず湯なんて、我が子が喜んじゃって両手で掴んで離さない。湯船に浮いているゆずがオモチャに見えているらしい。そんなわけで、一週間もの間、ゆずを使い続けていた。健康どころか、不健康になりそうな気がするけどドンマイ。
冬至かぼちゃ。「茹でたかぼちゃにあんこをかける」パターンと、「鶏ひき肉のそぼろあんかけ」にするパターンがあるけれど、今回は後者にしてみた。
ただし、スーパーにお肉を買いにいったら、鶏ひき肉よりも牛豚合い挽き肉の方が安かった。なにせ、半額シールが貼ってあるんだもの。そんなわけで、今回は牛豚合い挽き肉で冬至かぼちゃを作ってみた。
出来上がったのが写真の通り。
まあ、鶏よりも濃厚な味にはなるだろうな、それがむしろ旨味になって良いのではないかな、と想定していた。しかし実際は、肉の旨味が全面に出てしまい、かぼちゃを脇役に追いやってしまった。
そうか、鶏ひき肉を使うのが一般的なのは、蛋白な味わいのままにとどめておいて、かぼちゃの味を引き立たせるためだったのか。今更気が付いた。
【教訓】
冬至かぼちゃに四足動物のひき肉は向かない。
(2021.12.21)
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