八分音符でご機嫌なお菓子

広大な東京駅構内を歩いていると、「おや?こんなお土産、あったっけ?」というものに常に出会う。

お土産業界は熾烈だ。常に新商品が投入されていないと、飽きられるのだろう。定番のお菓子は安定して売られているっぽいけど、定番の二番手、くらいのポジションのお菓子からは大変だ。

期間限定、東京駅限定、新商品・・・と、矢継ぎ早にいろいろなお菓子が並ぶ。すでに天下を取った感がある「東京ばな奈」でさえ、次々と新商品を投入しているくらいだ。

東京からその他地方に帰省や旅行の場合は、毎回定番のお菓子を手土産にしても喜ばれるかもしれない。むしろ、その定番を買ってきてくれることを期待されたりもして、余計なチャレンジで違うものを買うのはリスキーだったりする。

過去僕は何度となく、実家への帰省土産で「これは目新しいぞ」というものを買って帰り、母親から微妙な顔をされたことがある。目新しさ重視だと大して美味しくない、というそもそもの問題があるし、団塊世代である実家の両親は挑戦的な新お菓子を期待していない。

鳩サブレか、花園万頭の「ぬれ甘なつと」にすれば万事うまく収まることを知っていながら、「そういう安牌を買うのは手抜きではなかろうか」と考え、つい思いつきで新製品を買ってしまう。

おそらく、僕にかぎらず多くの「東京から各地へと旅立つ人たち」は同じ葛藤を抱いていると思う。貰う側からすると、「そんなに奇をてらわなくてもいいのに・・・」と思っているだろうけど。

実際僕自身、「仙台に行ってきました」という人から「萩の月」が渡されたら嬉しいし、「福島でした」というならば「ままどおる」がお土産だと「おっ、待ってました!」となる。そりゃぁ仙台にしろ福島にしろ、いろいろ他にも美味しいものや新しいものがある、と知っていても「これでいいんだよ、これで」という定番がある。このバランスが難しい。

特に最近のお菓子は、意欲的な原材料や製法を使っているからか、「小さい包装の割にはお高い」ものが増えた。ぱっと見、ドーンとお土産を買って帰った感に乏しい。それで「ふーん。まあまあだな」と思われると、単にけちくさいお土産になってしまう。買う時には気をつけないといけない。

僕のパートナーのいしは、お土産探しに関してとても鼻息が荒い。「おいしくないものを渡すわけにはいかないですから。帰省とかする前には、あらかじめお土産を実際に買って食べて評価するんですよ」と言う。甘いものに目がない人なので、東京駅での帰省土産探しというのは趣味と実益が合体しているものなのだろう。

この日買った「Now on Cheeseのチーズケーキサンド」は、1個が税込378円。これはもう、親戚一同に配るなんてもったいない。自家消費用だ。帰省途中の新幹線の中で食べちゃった。

(2022.04.29)

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