クリスマスはパン

我ながら安直だと思っている。

しかし、忙しい中でも、「さあ今日はクリスマスですよ」となったら、急場しのぎでそれっぽい食卓を演出したい。

子どもがいなかった頃、いてもまだ小さかった1年前はもっと余裕をもって家事に取り組めた。しかし今じゃそうはいかない。子供の送り迎えをはじめとする育児で家事が逼迫だ。料理もそう。

そこでクリスマス料理となると、まず真っ先に「洋食」ということになり、「じゃあパンを買ってこよう」という発想になる。そしてパンにあうメイン料理は、という順番で食卓が決まっていく。

もちろんクリスマスなんて日本の文化じゃないので、どうしても洋風っぽいことになるのは仕方がない。でも、「おかでん家におけるクリスマスとは」という問いを一切自らに設けず、ただロウソクに火を灯し、パンを買ってくるというのは芸がなさすぎると思う。すくなくともあまのじゃくな性格の僕がやることじゃない。

できれば次回は、和食クリスマスをやってみたいものだ。別にサンタさんやクリスマスツリーに触発されて、赤・白・緑にこだわらなくってもいい。「我が家はこれだ」と、全然関係ないものでも良いと思う。そもそも我が家じゃ、「メリークリスマス!」なんて絶対言わないし。そういうリア充的な世界観、嫌いなんだよね。学生時代はリア充じゃなかったから。

そういえば、学生時代のクリスマスといえば、バイト仲間に声をかけて「クリスマスを一人で過ごす人たちのためのモツ鍋大会」を自宅で開催するのが常だったな。でもなんやかんやでそこに5-6人集まって、6畳1ルームのアパートはぎっしり人で満ち溢れていたものだ。今思うと男も女もメンバーにいたし、じつはリア充っぽいことをやっていたのかもしれない。

それでも、やるのはあくまでもモツ鍋。こういうこじらせ方は最近しなくなった。人間丸くなったというか、発想が安直になったというか。

さっき僕は「和食クリスマスをやってみたい」と書いたけど、多分これは日和ると思う。というのも、その頃2歳半を迎えている弊息子のために、「いわゆるクリスマスっぽい行事」をやろうと思うはずだからだ。よせばいいのに、サンタの格好をしてみたりするのかもしれない。ああ、安直で嫌だなあ。でも親になるって、そういう「型にはまる」ことも大事だよな。たぶん。

(2022.12.24)

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