編集後記2026年03月期

編集後記を書く段階になって、ようやくこの一ヶ月を振り返ろうという気になる。

しかし、そこで突きつけられる現実に、僕はただただ感心するしかない。
「子供が二人になると、ここまで何も捗らないものか」という絶望的な事実に対してだ。

仕事は残業時間の割に「パリッ」と進んだ実感がなく、家事育児をバキバキに完遂したという達成感も皆無。

サイトの更新に至っては、未だに「斜里岳」の連載が完結していないという有様だ。
それなのに、疲労感だけは複利で積み上がっていく。一体、なにがあったというのか。

編集後記を書くにあたって、一ヶ月間を振り返ってみれば、答えは明白だった。
「子供が二人だから」だ。

直接的な子育てはいしが主に担っているが、諸々の手続き、支払い、戦略的計画立案といったバックオフィス業務は僕の担当だ。
これが案外、馬鹿にならない工数を食う。
というか、我ながら「僕のハードウェアは、この負荷に耐えられる仕様なのか?」と不安になるレベルで忙しい。

もともと二人目は想定内だったはずだ。
しかし、一人目のタケに対して夫婦揃って「リソースの過剰投入」を続けてきた弊害がここに来て噴出した。
従来のハイコストな育児体制を維持したまま、第二子という新規プロジェクトが立ち上がったのだから、システムがアップアップするのは道理である。

先日、背中の真ん中あたりに違和感(ザラザラ感)を覚えたので、いしに検品を依頼したところ、衝撃のフィードバックが返ってきた。
「あなたの背中、足の裏みたいにカサカサしてるわよ」

驚愕した。なぜ背中が「足の裏」のように退化しているのか。
調べてみると、どうやら褥瘡(じょくそう)ができやすい部位らしい。
寝たきり老人でもあるまいに!と憤慨したが、よく考えれば一日の半分以上、同じ椅子に座り、背もたれに背中を密着させて生きているのだ。
物理的な摩擦と圧迫の結果、僕の背中は大地を踏みしめる「足底」としての機能を獲得し始めたのかもしれない。

現在、僕はギリギリ手が届かない背中の荒野に、必死で保湿剤を塗布する日々を送っている。

AIとの付き合い方

AIとの付き合いについては、相変わらず試行錯誤という名の「時間の浪費」が続いている。
対話をしていると、恐ろしいスピードで時間が溶けていくのだ。

一昨日は2026シーズンのF1レギュレーション変更がもたらす空力への影響と、ホンダの立ち位置について熱い議論を交わしていた。
検索エンジンで砂金を探すような作業とは違い、疑問に即答が返ってくる快適さは、もはや麻薬的ですらある。

また、最近はタケの工作を撮影し、AIに評価・改善提案をさせるという「PDCA育児」にも活用している。
その評価の的確さには夫婦で舌を巻くばかりだが、これをサイト運営にフルオートで応用しようとは思わない。

このサイトの根幹は、僕というフィルターを通した「偏った視点」にこそあるからだ。
写真から自動生成された文章など、僕にとっては無価値に等しい。

とはいえ、文章の校正に関してはAIに委ねている。
しかし、これがまた一筋縄ではいかない。

AIに校正させると、僕の「くどい、長い、しつこい」という三拍子揃った文章が、良くも悪くもスポイルされる。
読みやすくはなるが、一方で僕の辞書にない小洒落た表現、または乱暴な表現が紛れ込む場合がある。

先日も読者さんから「こんな言葉使い、おかでんさんらしくないですね」と鋭い指摘をいただいた。まさにそのとおりで、指摘された言葉はAIが僕の元の文章を差替えた場所だった。

「のせてみるといい。」と書いていたところが、「のせてみろ。」に書き換わっていた。後者のほうが歯切れよく読みやすい、とAIが判断したのかもしれない。

AIは時として、ランダムに文章の魂を抜き取っていくので油断がならない。

現在の僕の執筆フローは以下の通りだ。

1. 僕がアイディアを渡す
2. AIがアウトラインを作る
3. 意図と違うので、僕が全部書き直す(←ここが最大の無駄)
4. AIが校正する
5. 納得いかないので、僕がさらに校正する
6. 公開

結論から言えば、単に手間が増えただけだ。
AIを介在させることで「テクノロジーを使いこなしている自分」という幻想に浸り、実際には工数を積み増している。
本末転倒という言葉がこれほど似合う状況もないだろう。

ただ、自分の思考を他人が勝手にいじり、それに僕が「勝手に要約するな!」とキレながら修正する。
この「ままならない他人の手」とのやりとりに、僕は今のところ、妙な満足感を覚えている。

#なお、この文章はAIにアウトラインを書かせていない。3からスタートしている。

AIにサムネイル画像を作らせたりもしている。クオリティが低いな、こんなものを掲載していたら、このサイトの信頼が低くなるな、と我ながら思う。ということで、あの画像に満足しているわけではないが、露悪的にあえて使ってみた。たぶん、じきに飽きると思う。とはいえ、サムネイルに適した写真や画像が手元にないときは、AIに作らせると思う。

(2026.04.01)

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