※2002年春から夏にかけて存在していた「ニュースヘッドライン」コーナーの記事を再掲しています。
2002/06/23(日) 22:44:38
■福島テレビオープンでJRA史上最高の58万円馬券(リンク先現存せず)
高額配当、留まるところを知りませんな公営競技ってば。一昨年、競艇が「三連単(1着から3着を順番通りに当てる)」を導入し、その高額配当に沸き返ったのを参考に、昨年は競輪が三連単の導入を実現し、そして今年は競馬が三連複(1着から3着を、順番関係なしで当てる)の導入ときたもんだ。
ギャンブルに詳しくない人に説明しておくと、今まで公営競技ってのは「一着・二着を当てる」というのが一般的だったわけ。それが、「三着まで当ててくれい」という新制度が導入されるとどうなるか。当然難易度が高くなるわけですな。で、難しくなればなるほど、配当金は大きくなるという仕組みだ。
ちなみに、競艇は、いままで「二連単」で30通りの組番しかなかったのだけど、「三連単」で120通り(6×5×4=120)の組番になった。単純に難しさは4倍。競輪の三連単に至っては、504通り(9×8×7=504)の組番なのだから、さあどれを買えばいいのやら、悩む。選択肢が増えるということは、即ちクジに限りなく近くなっていく事になる。
で、今回のJRA。100円の馬券を買っていれば、58万円ついたっていうんだから穏やかじゃあない。今までは「万馬券」が出れば大騒ぎしていたわけだが、これから先は「10万馬券」でないと驚くに値しないようになるのかもしれない。
しかし、さすがにJRAは三連単を導入しなかったか。三連複でさえ560通り(16頭立ての場合)なんだから、三連単を導入すると・・・えっと、16×15×14=3,360通り・・・オッズ表示するのに、一体モニタが何台いるんだろう。数台のオッズモニタで、10秒ごとに次画面に切り替えていっても、全てのオッズが表示されるまで数分・・・なんてことだってあり得る。さすがにこれは笑えない。
いや、そもそもこんなに組番があったら、絶対に「誰も購入していない組番」が出てくるに違いない。オッズが「0」ってなってるの。で、万が一そんな組番がレース結果になってしまったら、「当選者無し」って事で特払い70円を全員に払い戻し、って事になっちまう。
まあ、JRAの三連単は冗談としても、そんな馬鹿みたいに高い配当金だったら当たらないからイヤだ、って人も多いと思う。でもちょっと待て。それは違うぞ。よく見たまえ、今回の配当金は58万4460円。で、三連複の組番は560通り。わかるかな?すなわち、全組番に100円を賭けていれば、2万4360円が純然たるもうけになっていた、というわけだ。配当が高いということは、こういうアホな買い方をしていても、いずれイイ事があるって事。そう、高額配当に憧れてはイケナイ。薄利多売で、チビチビと稼ぐための手段と考えれば、決して当たらない賭式ではないということだ。
競艇の場合なんて、6艇立てなのでもっと簡単だ。120通りしか組番がなくて、配当金も低くなりがちだけどその点当てやすい。6艇のうち、「確実にこいつは来ないな」というのを2艇ほど絞り込んでおいて、残り4艇の組み合わせを全て購入する。こうすれば、購入枚数は24枚で済む(4×3×2=24)。
ということで、変な投資信託に手を出したり、変動要素の強い外貨預金をするより、少しだけワルっぽいけどある程度稼ぐ事ができる公営競技って、決して捨てたもんじゃないと思うんですが、どうよ。
とかいってるうちに、競艇が他公営競技に触発されて、「じゃあ今度は四連単だ!いや、いっそのこと六連単でどうだ!?」なんて言い出したら最高に愉快なのだが。
※筆者注:2002年時点ではこう書いていましたが、JRA、2004年に三連単実施決定ということで・・・いやはや、すごいご時世だ。
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