公園で鳩にエサを与えているお年寄りがいる一方で、鳩を毛嫌いしている人もいる。
鳩の顔が気持ち悪い、鳩が怖い、など心理的な理由もあるけど、鳩アレルギーだから、という人もいる。僕の母親がまさにそうだ。
最初は庭の木に鳩が巣を作り、小鳩を育てていたのを毎日暖かく見守っていた。しかし、そのうち鳩が毎シーズンごとに来訪して巣を作るようになり、そのうちに母は鳩アレルギーになってしまった。高齢になってからの気管支へのダメージは止まらない咳となり、体力を大幅に削ぐ。激やせしてしまったくらいだ。
そのせいで、今では羽毛布団も、ダウンジャケットもダメになってしまった。それでも鳩はやってくる。やつらの執念はすごい。ネットを張ろうが、鳩よけのトゲトゲを設置しようが、お構いなくその隙間から侵入して巣を作る。
我が家では、鳩は「平和の象徴」ではなく、母親の天敵だ。みなさんも気をつけたほうがいい。鳩はアレルギー物質を持っているので、巣や地面に落ちている糞便の処理をする際は完全防備で対応しないと、それからの人生に痛手を負う。
そんな中、ある日JRのガード下を歩いていたら、街路灯の上に鳩がとまっていた。
安全なところで一息ついている、といったところか。
よく見ると、鳥よけの剣山が街路灯の上に取り付けられているにもかかわらず、わずかな隙間に鳩は陣取っている。よっぽどこの場所が居心地良いらしい。そこまでギリギリな場所でも、居心地がよいのか。
鳩は表情がない生き物なので、何を考えているのかはわからない。でも、ドヤ顔をしているっぽく見えた。
ちなみに鳩害に悩まされた我が家に導入したのがこれ。↓
我が家は、樫の木の上の巣作りは徹底的にブロックしたため、鳩がターゲット場所を変えてしまった。二階の窓の雨戸を格納する、戸袋の上に狙いを変えた。二階の戸袋の上ともなれば、素人が身を乗り出してこれを設置するのは無理だ。うっかりすると、転落して死んでしまう。結局大工さんに登場いただくことになってしまった。
たかが鳩、されど鳩。この鳩よけそのものは安く買えるんだけど、取り付けるためにかなりお金がかかった。
それで鳩が半永久的に撃退できたなら良かったのだけど、そうはならなかった。我が家は古い民家なので、雨戸が分厚い木でできている。そのため、雨戸が格納される戸袋もかなり分厚い。なので、鳥よけを1列取り付けた程度では隙間が残り、今度はその隙間に鳩が巣を作り始めたのだった。
今では、壁と鳥よけの間に段ボールを押し込んで、鳩が入り込む隙間を物理的に潰すようにしている。風雨にさらされる場所なので、定期的に段ボールは交換しなければならないけれど、応急処置として仕方がない。
その作業中、高齢の父母が事故を起こさないか心配だ。ほんと、鳩害は勘弁してほしい。
(2022.09.19)
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