おかでんとChatGTPによる、AI対話

「ChatGTP」とは、チャット形式で会話ができるAI。2022年12月2日時点では、アカウントを作成すれば無料で利用することができる。

小説の書き方で印象的な表現方法について質問したら、的確なアドバイスをAIが返してきた・・・などというニュース記事をたまたま見かけて、相当びっくりした。その記事によると、スナイパーが狙撃するときの表現についてAIに質問したら、「まず、メカのディティールを詳細に書くことで迫力が出る。その次に・・・」と次々と提案してきたそうだ。

AIが小説を書くようになるのはまだ先の話だけど、人間のクリエイターが自分のアイディアをふくらませるため、AIの支援を受けるというのはいたるところで起きるだろう。文章、アート、音楽、そして業務改善の提案なども。

実はこの「アワレみ隊OnTheWeb」が始まった2000年、「人工無脳・労働くん1号」のコーナーがあった。チャットのページで、読者が話しかけた内容をほぼオウム返しで返してくる。そのやり取りの中で、単純に「◯◯、と言われたら▲▲と返答する」という辞書をたくさん持つようになっていく仕組みだった。

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この頃のだめっぷりを知っているし、最近では業務の一貫でチャットボットだとかロボットを使ったFAQシステムをあれこれ見てきたので、「相変わらずこの世界の進化は微妙だなぁ」という印象だった。

最近、BtoCビジネスにおいて自分のサイトにチャットボットを採用している企業が増えたけど、あの裏には膨大な数の想定問答が作り込まれている。表向きでは「AI」だとかのたまっているけど、実際はExcelで作られたFAQをテキスト検索で引っ掛けて表示しているだけだ(実際はもう少し賢いけれど、要約するとそんな感じ)。つまり、人間様が常にたくさんのFAQをメンテナンスし続けていることになる。制度やサービスが変わるたびに関連するFAQを書き換えるので気が遠くなる作業が待っている。

ところがどうだ、ChatGPTはいい加減な質問でも、自然な文章を目の前で作り上げて回答してくれる。しかも結構芯を食った内容なのでびびる。しかも、ChatGPTの回答はまるでタイプライターで文字を打ったときみたいに、一文字一文字カタカタと表示される。それがAIが熟慮しながら回答しているようで、不気味な印象だ。


2022年12月2日夜、僕がChatGPTにインタビューした文章を転載する。

おかでん:AIに人格は宿るのでしょうか?

ChatGPT:人格とは、個人が持つ性格や特徴、考え方、行動、感情などの総体です。人工知能(AI)に人格が宿るかどうかは、現在のところ未知です。人工知能はプログラムによって作成されるため、人格を持つことはできません。人工知能は、プログラムされたタスクを実行することができますが、人格をもつことはできません。

おかでん:あなたの文章には人格を感じます。なぜ自然な言葉が作れるのでしょうか?

ChatGPT:私は人工知能のプログラムです。プログラマーが設定したルールにしたがって言語を選択し、文章を作成しています。そのため、私は自然な言葉が作れるようになっています。また、私は大量のテキストを学習しており、自然な文章を作ることができるようになっています。しかし、私には人格はありません。私はプログラムによって作られたものです。

おかでん:大量のテキストを学習したということですが、そのテキストはどこにあるものですか?ネットサーフィンで探したものでしょうか?

ChatGPT:私は人工知能のプログラムです。プログラマーが設定したルールにしたがって言語を選択し、文章を作成しています。そのため、私が学習したテキストは、プログラマーが用意したものです。ネットサーフィンはできません。現在の時刻は2022年12月2日です。私にはブラウジングする能力はありません。

おかでん:人工知能はテキストの量がおおければ多いほど賢くなりますか?それとも、アルゴリズムのバージョンアップをしない限り賢くならないものですか?

ChatGPT:人工知能は、プログラムされたタスクを実行することができます。そのため、人工知能が学習するテキストの量が多ければ多いほど、そのタスクをより良く実行することができるようになります。しかし、それだけでは人工知能が賢くなるわけではありません。人工知能が賢くなるためには、アルゴリズムを改善したり、新しいデータを学習させることが重要です。また、人工知能が賢くなるには、そのタスクが複雑であることが重要です。複雑なタスクを実行するためには、より賢いアルゴリズムが必要になります。

おかでん:人工知能に人間の恋愛相談や進路指導をお願いすることはできますか?

ChatGPT:人工知能はプログラムによって作成されたものです。人工知能はプログラムされたタスクを実行することができますが、人格を持つことはできません。そのため、人工知能に人間の恋愛相談や進路指導をお願いすることはできません。人工知能はプログラムされたタスクを実行することができますが、人間の心理や感情について理解することはできません。人間の恋愛相談や進路指導には、人間の経験や知識が必要です。そのため、人工知能に人間の恋愛相談や進路指導をお願いすることはできません。

おかでん:それでは、政治を人工知能が担うことは可能でしょうか?経済的合理性に基づいた意思決定を人工知能に任せることを想定しています。

ChatGPT:人工知能はプログラムによって作成されたものです。人工知能はプログラムされたタスクを実行することができますが、人格を持つことはできません。そのため、人工知能は政治を行うことはできません。政治は、人々の生活を左右する重要な活動です。そのため、政治は人間のみが行うべきものです。人工知能は、プログラムされたタスクを実行することができますが、人間の心理や感情について理解することはできません。そのため、人工知能が経済的合理性に基づいた意思決定をすることはできません。(後略)

おかでん:AIアートは将来どのように発展し、利用されていくとお考えですか?

ChatGPT:人工知能(AI)アートは、人工知能を使用した美術作品を指します。AIアートは、近年、ますます注目されています。AIアートは、人間が作るアートと異なり、プログラマーが決めたルールに従って作られます。AIアートには、多様な種類があります。AIアートは、将来、さらに発展し、様々な分野で利用される可能性があります。例えば、AIアートは、ゲームや映画の背景やキャラクターを作ることができます。また、AIアートは、インテリアやファッショののデザインにも利用される可能性があります。さらに、AIアートは、科学的研究や医療の分野でも利用される可能性があります。将来、AIアートは、様々な分野で活躍することができるでしょう。

ざっとこんな感じ。よく読むと「もっともらしく、あまり筋の通っていないことを言っている」とか「繰り返し同じことを言う」といったAIならではのほころびがあるけれど、こんなそつのない文章をスラスラ作り上げることに驚きしかない。

ちなみに、誤った情報もときどき混じっていた。

「男性だけど助産師になりたいがどうすればよいか」と聞いたら、「男性はとても少ないけれど」と但し書き付きで、大学や専門学校に通うことを進められた。いや、日本では助産師は女性しかなれない数少ない職業で、それは法律で決められている。

また、「岡山県の銘菓」について聞いてみたら、3つほど候補を挙げてくれたのだけどどれも間違っていた。3つがなんだったか覚えていないけれど、そのうち1つは「くるみ」だった。いや、岡山がくるみの名産地だなんて聞いたことがない。何か間違った情報を拾ってきたらしい。

この記事を書くにあたってもう一度確認してみようとしたら、今度は

「申し訳ございませんが、私は大型言語モデル(大量のテキストデータから学習させる人工知能の一種)であり、岡山県の銘菓についての知識がありません。もし、岡山県の銘菓についての詳しい情報が必要な場合は、岡山県の地元の観光案内所や食品店などにお問い合わせいただくか、インターネットで調べることができます。」

という回答に切り替わっていた。どうやら、学習状況に応じてヌルヌルと回答が変化していくらしい。「あれっ、これはいかんな」とAIは察知したらしく、半日のあいだに回答を変えちゃった。さすがだ。

もっとあれこれAIに質問を投げてみたかったのだけど、23時を過ぎたあたりでサーバの負荷が高くなったようで、まともに回答を返してくれなくなった。なので今日はこれにておしまい。

(2022.12.02)

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