「女子高生の匂いがする」と言われたDEOCOというデオドラントをようやく使い切った

2018年に発売され、当時話題になった制汗デオドラントがある。デオコ、というロート製薬が販売している商品だ。

人気が人気を呼び、今では脇の下用の制汗デオドラントの他に、全身用のボディソープなど派生商品がいくつも販売されている。

なぜこの商品が話題を呼んだのかというと、「女子高生の匂いがする」というのが売りの商品だったからだ。口コミでそういう噂が流れたのではなく、販売元であるロート製薬自らがそう言っていた。

ロート製薬いわく、もともと若い女性がいい匂いがする、とされているのは「ラクトン」と呼ばれる桃のような甘い匂い成分を体内から出しており、それは加齢とともに失われていくものだからだ。

DEOCOは従来の汗による悪臭を防ぐと同時に、ラクトンが含有されているので花のような香りがする作りになっている。

僕は、この商品の噂を聞いた2018年に早速購入していた。

男子校出身だから女子高生の匂いというのは全く無縁だった。その失われた青春を取り戻したいと思ったからではない。単なる興味だ。変態趣味ではないことは強調しておく。

僕と似た人種のおじさんは世の中に多かったようで、むしろ本来のターゲット層だったはずの女性だけでなく、おじさんもこの商品を買っていたようだ。ただ、おじさんはおそらくリピーターにはならず、「へえ、こんな感じなのね」と1回納得したらそれでもう二度目は買わなかったと思う。

僕もそうだ。

2023年時点で、まだ使い切っていないDEOCOが洗面所に置いてある。

僕がこのデオドラントを使わなくなったのは、使いづらかったからだ。スティックのりのような半固形の物体で、脇の下に塗るとその後落とすのにとても苦労する。お風呂に入って石鹸で洗っても、なかなかさっぱり落ちきらない。まるで蝋を塗りたくったかのようだ。おそらく、脇毛処理をしている人向けなんだと思う。脇毛が生えたままにしてある僕の場合、毛にこの半固形の物体が絡みついて、結構不快だった。

そういう人には、ロールオンタイプのデオドラントが現在は売られている。もし男性で試してみるならそっちのほうが良いと思う。たぶん。僕はロールオンタイプは使ったことがないので推測だけど。

あと、このDEOCOを使っていることを冗談話として知人の女子高生に話したところ、「なにそれ。キモっ」としかめっ面で言われてしまい、ガッカリしてしまったのも利用を止めた要因だ。

僕としてはその女子高生から、「えー、こんな匂いはしないですよー。それは幻想ですよー。あんまりそんなことやってると、キモがられますから気をつけたほうがいいですよー」くらいのリアクションが返ってくると思っていた。しかし現実は、「キモっ」と一刀両断されてしまい、自分の認識の甘さを激しく悔いたのだった。

とはいえ、いい加減邪魔だ。使い切らないで捨てるのは僕の仁義に反するので、買ってから5年も経ってようやく利用を再開した。そしてなんとか使い切った。

今でも忘れない、5年前の「キモっ」という声を。

(2023.08.03)

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