今更ながら、有線イヤホンは使えるヤツだと気がついた

編集後記の文章でときどき書いているが、文章執筆・仕事中のBGMは色気がない音楽に限る。ボーカル(特に日本語)がある音楽だと、気が散る。そして、インストゥルメンタルでも曲にメリハリがあったりインパクトが強い曲だと、やっぱり気が散る。

なので、クラブ音楽で1時間~2時間、ノンストップ再生されているようなものをごく小さな音量で聴くことが結構多い。それでも、音によっては作業のじゃまになるのが悩ましい。そういうときはBGMを諦める。

これまで、音楽を聞く際は「Anker Soundcore Liberty 4」を使っていた。

しかし、これを使っていると気が散りやすい(=音楽に気を取られやすい)ということにだんだん気がついた。

そもそも、この手のカナル型イヤホンは耳の奥で音が鳴る構造だ。なので、脳みそにダイレクトに音がねじ込まれるような感じがして、音楽に限らず会話であっても僕にとってはキツい印象を受ける。

なので、可能な限りBGMはヘッドホンを使うことにしている。

今、パソコンとBluetoothで接続されているヘッドホンはこれだ。

特にこだわりはないのだけど、大学時代からソニー製のヘッドホンを愛用してきていることと、値段が安かったから選んだものだ。ソニーは低価格帯のヘッドホン・イヤホンでも音質がチープではないのがありがたい。

このヘッドホンで音楽を聞くと、先程のカナル型イヤホンと同じ音楽であっても脳への負担が少なくなる。僕の主観だが、耳ン中で音がするカナル型よりも、耳殻の外から音が聞こえてくるヘッドホンのほうが自然な音に感じる。

目の前の作業に集中したいときは、ヘッドホンの音だと無視できるが、カナル型だと無視しづらい。

とはいえ、このヘッドホンはPCとBluetooth接続されている。マルチポイント機能を持っていないヘッドホンなので、スマホとBluetoothで接続しようとすると、その都度あれこれ手間がかかる。

そこで最近活躍しているのが、別用途として家にあった、安物の有線イヤホンだ。ソニーの「MDR-EX155AP」。たぶん、仕事用のスマホにつなげてオンライン会議で使えるようにしたかったから自腹で買ったんだと思う。

「いろいろ試した結果、このイヤホンがベストバイだ!」などと言うつもりはない。単に目についた、安いイヤホンを買っただけだからだ。

一応、「有線のイヤホンであること、オンライン会議用にマイク機能がついていること、値段が安いこと、怪しい中華メーカーではないこと」という条件に合致したものだ。

「有線」を条件に入れていたのは、会議で音が聞こえない・こちらの音が相手に伝わらないというトラブルをできるだけ防ぐためだ。会議ソフトの設定の問題なのか、Wi-Fiの問題なのか、イヤホン側の問題なのかの切り分けを容易にするためにも、有線イヤホンというのは有効だ。

またソニーか!と思うが、ソニーだったら安物でも一応信頼できる。確か購入当時は2,000円ジャストくらいの値段で買ったと思う。今は少し値上がりしているけれど。

これの何が良いって、カナル型だけど脳に音が突き刺さらないということだ。いわゆる「ドンシャリ」な音ではなく、若干解像度が低い、ぼやけた印象を受ける。とはいえ音そのものは心地よく、要するにストレスなく音楽や人の声を聞くことができる。

そのおかげで、BGMを聴く用のイヤホンとしてはとても都合が良いことに気がついた。今ではもっぱらこれでBGMを聞いている。

しかし、3.5インチミニジャックを備えているスマホやPCはだんだん減ってきている。僕の私物スマホ・私物PCはいずれも3.5インチミニジャックはない。なので、弊息子タケ用に買ったはずのタブレットを自分の仕事机に持ってきて、そのタブレットをおかでん専用BGM端末として使っている。

3歳児にIT英才教育を施すはずだったのに、まさかこんな展開になるとは。「こどもちゃれんじ」を退会しちゃったのでデジタル教材がなくなった以上、仕方がない。

オンライン会議に使わないなら、このイヤホンのマイク無し版である「MDR-EX155」でも心地よく音楽が聞けそうだ。これだと1,300円程度。

僕の場合、深夜まで作業をしていることが多く、隣の部屋では妻子が寝ている。なので音楽をスピーカーで鳴らす、という発想には至らない。

これまで、「値段が高いイヤホン・ヘッドホンのほうが音が良い」と思っていて購入を検討する際は上昇志向だった。でも、今回敢えて「安いイヤホンが向いているシチュエーションもある」ということに気が付き、この歳にしてまた一つ勉強になった。

(2024.06.13)

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