どん兵衛天ぷらそば大盛り

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2000年10月28日
【店舗数:—】【そば食:124】
自宅(東京都内某所)

どん兵衛天ぷらそば大盛り

蕎麦屋巡りをやってきているが、どうも最近はマンネリ化。新しいお店に行って無いなあ、という気がしてならない。新蕎麦の季節だというのに、これは残念な事だ。たまには、普段食べない蕎麦を食べてもいいんじゃないか?

と、ここ最近考えていたのだが、その答えはスーパーにあった。「どん兵衛天ぷらそば」。コラーっ、新蕎麦も何も関係ない、インスタントカップそばじゃないか。何を買っておるのだ、何を。

でも、侮ってはいけない、馬鹿にしちゃ駄目だ。そういえば、今年に入ってから100食以上の蕎麦と出会ってきたが、カップそばって食べていないじゃないか。食べてもいないのに偉そうな事が言えるのか、ああん?

と、まあそういうわけで、「灯台もと暗し」だなあ、なんて呟きながらどん兵衛に挑戦なんである。「どん兵衛ごときで『灯台もと暗し』なんて言うくらいじゃ、蕎麦喰い人種失格だな」とか「お前は何時の間にブルジョアに成り下がったんだ」とか、自虐的な言葉を自らに投げかけてみる。うん、なかなか卑屈な気分になれて良い。「くッ、たかがどん兵衛ごときの為になぜここまでの屈辱を!」と。

それは兎も角、カップそばだったら別に敬遠しっぱなしでもいいなあ、という身も蓋もない考えがあるのも事実。カップラーメンだったら、時々「ラーメン屋で売られていてもおかしくないおいしいぞ!?」という商品に出くわす事がある。ビバ技術革新。しかし、カップそばで蕎麦屋の蕎麦と対等に戦える商品など、見たことも聞いたこともない。小麦粉よりも蕎麦粉の方がコスト高になるから、というのは最大の原因だろうが、食品メーカー各種におけるカップ蕎麦のラインナップが極小である事を踏まえると、もともと人気がないジャンルなのだろう。人気がないから、絶品蕎麦を作れないのか、絶品蕎麦が無いから人気が出ないのか、どっちが先かは不明。恐らく、技術的にも、香り高い蕎麦を作るのは難しいのだろう。

でもなあ、最近、松茸エキスで単なるキノコがあら不思議、松茸っぽく早変わり!なんて技術がある訳じゃないですか。蕎麦エキスだって、簡単に作れると思うんだよな。わざとらしいまでに、蕎麦の香りが立ちこめる蕎麦。ぜひ一度食べてみたい!年中新蕎麦の香りが楽しめるって、幸せな事だ。それが人工的か・そうでないかはこの際どうでもいいや。

話がずれた。元に戻す。

作ってみたどん兵衛は、蕎麦と言われれば蕎麦のような気がするし、目隠しされたら蕎麦と認識できないような気もする食べ物だった。日本において「蕎麦」を名乗ってよいのは、麺の中で3割以上の蕎麦粉を含んでいること、とJISにて規定されている。だから、このどん兵衛も蕎麦粉が入っているんだろうけど・・・ええと、何か別の食べ物、って感じがする。というか、別の食べ物だ、これ。

美味いと言われるお蕎麦やさんの蕎麦と、立ち食い蕎麦は、既に「蕎麦」として別の食べものじゃないかというくらいその立ち位置に違いがある。そして、カップ蕎麦はそのさらに延長戦上にある「別世界」・・・ではなく「別次元」の食べ物だ。

天ぷらは「後のせサクサク」なのはいいが、これはどう考えても「スナック」だ。かき揚げと呼ぶには相当苦しい。でも、ジャンキーな感じがワカモノには気持ちいいかも。いや、実際おかでん自身気持ちよくサクサクした。

・・・ってぇことはだ、これは蕎麦と似て非なる蕎麦風スナック小腹満たしツール、として考えれば何ら問題はなさそうだ。べつに、「うまい棒お好み焼き味」があったからといって、「おい、お好み焼きじゃないじゃないか!」って抗議する奴がいないのと一緒。だってオニーサン、これは美味い棒であって、お好み焼きじゃないんだし。ま、そんな位置づけなのかね、カップ蕎麦ってのは。

—-ちょっと脱線—–

この当時のメモにはこう、走り書きが残されていた。

ってことで、これはそばと似て非なるそば風スナック小腹満たしツールとして考えれば何ら問題はないんだけど、多分ガイジンはえらく面食らうのではないか。「えっ、アレとそれは同じそばに分類されるのか」って。きっと、霊長類といってもヒトからゴリラまでいろいろいる、というのと同じ事なんだろう。しかし、ヒトとゴリラは進化の過程で分家したもの。そば屋のそばとカップそばだったら、単にカップそばが劣性遺伝したような気がしてならない。

さすがに、この文章をそのまま掲載するほど僕は馬鹿じゃない(2004年秋時点)。相当むちゃな事を書いているなあ。蕎麦屋行脚を始めて、おいしい蕎麦に出会ったことにより2000年当時は、「立ち食い蕎麦」「カップ蕎麦」に対して偉く辛辣だった事が伺える。「劣勢遺伝」って酷い表現だよなあ、我ながら。ま、若気の至りっすよ。今なら、何でもおいしく頂けるけど。

—–脱線終了—–

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