「まーろー」という愛称が生まれた、父親と息子のプリンエピソード

この日、僕は三浦半島を横断するように低山を渡り歩く、「三浦アルプス縦走」をやってきた。

一日家を留守にしていたので、お土産として逗子・葉山で名店として名高い「マーロウ(MARLOWE)」のプリンを買って帰った。

ガラスビーカーに入ったプリンで、ハードボイルドな紳士の顔がロゴマークになっていてカッコいい。ただし、プリンはビーカー代込みということもあって、とてもお高い。いざお店のショーケースの前に立って、「しまった、こんなに高かったのか」と思わず買うのを躊躇したくらいだ。

ただ、味はおいしい。そしてビーカーのできも良い。ボテッとした分厚くて重たいガラスをイメージするけど、実際は薄くて軽い。居酒屋で出てくるビール用のグラスよりもよっぽど薄い。これは今後も使えそうだ、ということで食べ終わったあとは洗って食器棚行きだ。

そんなマーロウのプリンを初めて見て、興味津々な弊息子タケ。

彼はプリンという食べ物を食べたことがないので、人生で初めてプリンを食べた。

これまで彼には甘いものをほとんど食べさせてこなかった。彼に甘いものを欲しがる習慣が付くのは親として望んでいなかったからだ。そして彼自身、大人が食べるものに対してあまり興味を示してこなかった。

しかし彼も2歳近くになってくると、大人が食べているものに興味を持つようになる。それ以前に、父親が何か箱を大事そうに持って帰ったぞ、という時点で気になって仕方がない。とりあえず自分の手で箱を開けてみないと気がすまない。待ってくれ、中にプリンが入っているんだ。雑に扱わないでくれ。

彼はまだ力加減がわかっていない。なんでも全力で触ろうとするので、プリンは特に危険だ。

彼にプリンを初めて食べさせたら、なかなか気に入ったようだ。彼は美味しくて破顔するということはないのだけど、今回は一口食べて「ほほぅ」という顔をした。なにやら感心したらしい。

その後、彼はプリンのことを「まーろー」と言うようになった。「マーロウは商品名だよ、食べ物の名前はプリンだよ」と言っても通じないので、訂正しないでそのままにした。

(2023.02.18)

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