「ガオ」が好きだと言うから、「恐竜博」に行ってきた

弊息子タケ2歳。最近は「新幹線」「飛行機」「ガオ(恐竜のこと)」ばかり連呼し、「乗りたい」「タッチしたい」としきりに主張する。

それらを推しすぎるがあまり、ほぼ毎日同じ服を着るようになってしまった。親が着せようとする服を嫌がり、自分で引き出しから恐竜柄のタイツ(西松屋で売っていた、なんの変哲もないもの)ばかりを履いている。

気をつけたいのは、彼がそうやって見せる興味・関心、そして執着というのは本当に大好きだとは限らない、ということだ。単に自分が知っている言葉や概念を繰り返し喋っているだけかもしれない。

だから、親としては「そうか、彼は恐竜が好きなんだな」と彼に恐竜グッズや服をたくさん買い与えることはしない。むしろ、まだまだ彼がこだわりたくなるような何かが、まだまだ世の中にはいっぱい残っているはずだ。それを彼に提示する機会を増やしていきたいと思っている。

とはいえ、恐竜が好きだというのに彼を恐竜から遠ざけるのはひねくれている。グッズを買ってあげるようなことまではしないけれど、恐竜の図鑑を借りてきたり、博物館に連れて行ったりはする。

前回、上野にある国立科学博物館に連れていき、彼に恐竜を見せた。

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彼は図鑑や服の柄でしか知らなかった恐竜が、実際は10mを越えるような巨体だったためによく状況を理解できなかったようだ。しかも、眼の前にある恐竜の化石は骨であり、いくら親が「これが恐竜だよ」と言っても、到底受け入れられなかったようだ。

そのリベンジマッチとして、一週間後に再度国立科学博物館にやってきた。今度は「特別展 恐竜展2023」を見るためだ。

今回の目玉は、鎧竜の化石と2体のティラノサウルスの化石だった。どうせ彼はまだ理解できないだろうし、2歳児にとっては解説文は全く読むことができない。なので、理解するまでじっくり観察させようとか、親としてあれこれ解説しよう、という努力はする気がなかった。「彼の目の肥やしになればいい」くらいの感覚だ。どうせ幼児の入場は無料なのだし。

2体のティラノサウルス揃い踏みは圧巻だったけど、彼は相変わらず興奮することなく、じっとこの展示を眺めていた。集中しているというより、今この状況を把握しようとしているように見える。また、周囲にとても多くの来場者がいるのでそれにストレスを感じているようだ。指をしきりにしゃぶっていた。

唯一彼がポジティブに反応したのは、会場最後に展示されていた大画面に投影されたCG動画だった。NHKが製作したもので、恐竜たちが戦うシーンが再現されているショートムービーだ。これは彼が図鑑などで見たことがあるとおりの恐竜が動いているので、とっつきやすかったようだ。そもそも映像コンテンツ自体、最近の彼は大好きだし。

恐竜が戦っているシーンを見て、彼は「こわい・・・」と自分の目を両手で覆って隠していた。どこで覚えたんだ?「怖い」という概念を。先月まではそういう言葉も概念も理解していなかったはずなのに。

でも、「怖い」といいながら、目を覆っている指の隙間から映像を見ているのを僕は見逃さなかった。2歳児でも、そういう漫画やコントで出てくるような動きをするんだな、と感心した。

(2023.06.03)

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