弊息子タケ2歳、彼は0歳の頃から電動鼻吸い機を使って鼻水の吸引を行っている。
もともと子どもという生命体は、無駄に鼻水が出まくるものだ。それに加えて彼は滲出性中耳炎を長く患っており、鼻水を放置しておくと鼻腔内の炎症が悪化し、中耳炎にも悪影響が出る可能性がある。
そんなわけで、彼が1歳の頃はほぼ毎日、一日何回も親が彼を抱きかかえ、電動鼻吸い機で鼻水の吸引を行ってきた。
そんな日々が今後も続くのだろう、と当時は思っていたが、彼が2歳を過ぎると電動鼻吸い機の出番がかなり減った。成長とともに、自己免疫力が高くなってきたのだろうか、鼻水がダラダラ出ることが減ったからだ。
とはいっても、彼も人間だ。時々鼻水が出ることがある。そんなときは彼自ら電動鼻吸い機のところに行き、電源を入れて鼻水を電動吸引するようになった。彼の成長に感心させられる。
「すっきりした?」と彼に聞くと、「すっきりした」と言う。へえ、そうなのか。僕自身、子供の頃はずっとアレルギー性鼻炎で鼻水が止まらず、苦労の日々だったのだが、電動鼻吸い機を使ったことがない。未だに人生で一度もこの機械を使ったことがなく、ちょっとうらやましい。
ただ一方で、彼は「自分でティッシュを使って鼻をかむ」という基本動作がまったくできない。そんなことをやるよりも、電気の力を使って鼻の奥から鼻水をまるごと吸い上げてしまった方が快適だからだ。
科学技術によって、人間ってどんどんできないことが増えていく。矛盾しているけれど、これが事実。
いずれ、排便も「いきむのは嫌だ」という人が増え、肛門に電動吸引器を装着して機械で吸引する、という時代がやってくるのかもしれない。
(2023.11.03)
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