13年ぶりに開花した「ショクダイオオコンニャク」を見に行く

東京大学の付属研究施設である、小石川植物園で「ショクダイオオコンニャク」という花が13年ぶりに咲いたというニュースを知った。高さが2メートルを超える世界一大きな花で、滅多に花を咲かせないのだそうだ。

そんな巨大な花なのに、開花するのはわずか2日程度というのだから驚きだ。さっそく、開花のニュースを聞いた翌日に小石川植物園に家族で遠足した。

我々は午前中にこの植物園にやってきたのだが、一目見ようと訪れた人が長蛇の列を成していたため、長い長い行列に並んで待つことになった。花と対面できたのは、並んでから1時間10分が経過したときだった。それでも、午後になるともっともっと列は長くなっており、おそらく2時間どころか3時間待ちになっていたのではなかろうか。

「ショクダイオオコンニャク」になんの思い入れもないのだけれど、「13年ぶりに咲いた」というのが僕らにとってはとても魅力的な話題だった。今回、この花の前で記念撮影して、今度十数年後に同じ場所で記念撮影できるといいね、と未来に夢と希望が持てるからだ。

これが「3年後には咲きます」という程度だったら、あんまりワクワクしない。13年後という近未来というのがちょうど良い。「13年後まで、元気でいよう」とか、「13年後、弊息子タケはどう育っているだろうか?」とか、いろいろ思いを馳せやすい。

これが、「次の開花は20年後ですよ」というなら、ちょっと遅すぎる。僕はもう老人になっているからだ。

こうやって、未来の自分たちに向けて今、布石を打っておくというのは大事なことだ。

しかし、ここまで言っておいて、十数年後にまたショクダイオオコンニャクが開花した際、「タケが学校の部活で忙しいので、花なんて見に行けない」などと身も蓋もない状況になっている可能性がある。僕らの未来はどうなるのだろう?

(2023.12.09)

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