僕がオタフクソースのお好み焼イベントに参加した話を聞いた弊息子タケ、目を輝かせながら「お好み焼、食べたい」という。
じゃあ、ということでタケにお好み焼を焼いてもらうことにした。
3歳児だからといって、容赦なく僕は彼に料理をやってもらいたいと思っている。小学生になる頃には、冷蔵庫にあるありものの食材何か料理を考えるくらいになって欲しいと思っている。(ガスを使う調理はまだ危ないので、それはまだ先かな?)
しかし、実際に僕が料理を作るときは、慌ただしく同時に2品ないし3品を並行して作っている。3口のガスコンロがすべて埋まっていて同時加熱ということもザラだ。そんな鉄火場に彼を招き入れるわけにいかないし、彼のサポートとしてマンツーマン対応をしている暇もない。結果的に、タケに料理を手伝ってもらう機会がなかなか確保できていない。
その点、お好み焼というのは子どもに料理をさせるにはちょうど良い教材だった。
「お好み焼こだわりセット」を用意し、キャベツと豚肉すれば簡単に美味しいお好み焼が焼ける。
お好み焼の良いところは、これを食べちゃえばもう食事が完結しちゃうことだ。僕はせいぜい、お味噌汁かお吸い物でも用意しておけばよく、あとはタケに料理指導ができる。
そして、子どももお好み焼を焼くというのは、とても楽しい体験だ。なにしろ、「玉子を割る」「粉を混ぜる」「粉を鉄板に敷く」「焼けたお好み焼をターンする」というプロセスは、どれも子どもが大好きなことだからだ。
「一人一個ずつお好み焼を焼く?それとも大きいの、一個作る?」
とタケに聞いたら、「大きいの!」と言う。
というわけで、大きなお好み焼を一枚焼くことにした。
豚バラ肉を大きな生地の上にのせる。包丁でカットしないで、ながーい奴をそのままで。
これを菜箸で掴んでお好み焼きの上にトッピングせよ、というのは子どもには難しいので、豚肉の手づかみをOKにした。もちろん、手づかみ前後には手洗いをしっかりやってもらった。
焼けるのを待つお好み焼き。
そこで気がついた、おい、これをターンするためのヘラがないぞ。
ふわっとして柔らかい生地なので、サイズの小さいターナーなどを下に突っ込んだら、それだけで崩れそうだ。
うーん、と悩んだ結果、燕三条で買った大根おろしを使ってお好み焼をターンしてみることにした。こんな体験、初めてだ。
ここはタケに任せられないので、僕がやる。
やっぱりお好み焼きは小さいほうが良かったな、「お好み焼きターン」というわくわくするイベント、子どもにもやらせたかったから。
で、大人である僕が代表してターンしたお好み焼きだが、案の定その作戦の甘さの責任を取らされる結果に。
崩れた。
ぐちゃぐちゃに崩れた生地をあわててかき集め、また円形に戻す。
最終的に焼き上がったお好み焼きがこちら。
これには弊息子タケもにっこり。
ただ、「これ、僕が作った料理だよ!どう?おいしいでしょう!?」みたいな所有権の主張と、自己顕示欲と、承認欲求といったものは彼にはまったくないようだ。
自作料理に対してなんの感慨もなくパクパク食べていたし、「お父さんお母さん、どうぞめしあがれ」といった気の利いた発言はないし、「お好み焼き焼けましたー。100円でーす」といったお好み焼き屋さんごっこが始まるわけでもない。
どうも、まだ「あくまでも親の手伝いをしただけで、自分が主体的に作ったもの」という意識はないようだ。言われた通りに作業をした、という認識なのだろう。
今後、彼をお好み焼き大臣に任命し、我が家でお好み焼きを焼く際は彼に全権委任していこうと思う。ホットプレートでやけどをするかもしれないが、それもまた学びだ。あんまり親としてサポートしすぎないで、彼にまかせていきたい。
(2024.10.10)
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