満腹日本シリーズ(その04)

戦場、血に染まりし我が手
(2001.10.23/東京ドーム:ホットドッグイン)

登場人物
師匠:せっかくの食欲の秋なんですから、おいしいもの食べましょうよ。
おかでん:せっかくの食欲の秋なんですから、もうこんな苦しい思いはいやだ。

師匠 「おーい、起きろー。何寝てるんだ、こんな時間から」

おかでん 「ふぁ?ああ・・・師匠ですか。あれれ、寝てましたか。眠いです。大食いやるとやたらと眠くなるって、現在進行形で痛感してます」

師匠 「おっ、ということは遂に満腹日本シリーズ、戦場に足を踏み入れたって事だな?」

おかでん 「ご免なさい、今日も回転寿司でビールをしこたま」

師匠 「本当だったら殴るよ?」

おかでん 「わ。そんなワケないじゃないですか、行って来ましたよ確かに。じゃ、早速報告しましょうか」

ホットドッグイン外観。東京ドームに行く人にはおなじみの場所

おかでん 「第一発目のターゲットとしたのは、ホットドッグインでした。時刻は午後2時をちょっと回ったところ」

師匠 「え?平日だろ?さては一発目から会社サボったのか?」

おかでん 「人聞きの悪い。昼休み返上で仕事してて、外で打ち合わせがあるついでに立ち寄って、遅い昼飯を食べたっていうシチュエーションなんですから」

師匠 「シチュエーションっていうな。なんか口実をでっちあげたみたいに聞こえるぞ」

おかでん 「あああ、このサイトは仕事関係の人が読んでいるんだから、誤解されないようにしないと!本当ですって、サボってませんって!神に誓って!」

師匠 「ゴールデンウィークの時に丸坊主になってお遍路さんやってた奴が神に誓って、ねぇ・・・仏ならともかく、神って言われても信憑性ないっていうか」

おかでん 「うう、つい口癖がでてしまった」

師匠 「口癖のように『神に誓って』って言うのか。えらく安っぽい神だな。ありがたみも何もあったもんじゃない」

おかでん 「師匠ォ!今日は辛口すぎますよ、これじゃ話が全然進まない。。。」

師匠 「しかし、何でいきなりホットドッグなんて食べたの?昨日の時点ではそんなこと、一言も言ってなかったじゃないの」

おかでん 「ええ、そうなんですよ。ギリギリまで、各店舗の難易度と営業時間と自分の胃袋状態を検討し、出した結論ですから」

師匠 「この結論に至った根拠は?」

おかでん 「昨日1日を無駄に過ごしてしまったので、なんとしても早く当初予定スケジュールに戻さないといけないんです。これ、大前提」

師匠 「そうだよな、ダブルヘッダーを2回もやらないといけなくなったんだっけ」

おかでん 「だったら、早めにダブルヘッダーをやろうと考えたわけです。ちょうど、今日は打ち合わせの前・・・14時頃・・・にチャレンジできますし、打ち合わせ後・・・18時頃・・・にももう一度時間 を確保できます」

師匠 「しかし、どのメニューも馬並みの量だからな、そう簡単にダブルヘッダーなんてできないだろ」

おかでん 「そうなんです。だから、どの組み合わせだと1日2食ができるか、慎重に見極めないといけないんです」

師匠 「まあ、そうだよなあ。でも、それはそんなに難しくないんじゃない?まさか1kgのハンバーグを昼間から食う事はないだろうし、逆に、1日2食の2番目にハンバーグもりもり食うってほど余裕もないだろ」

おかでん 「いや、それだけじゃないんですよ。残された時間が非常に少ない事を忘れちゃいけない。9品あるチャレンジメニューのうち、チャレンジ受付時間が極めて短く、なかなか挑戦する機会がないものを優先させなくちゃ」

師匠 「ああ、受け付け時間が14時-17時みたいな、そんなやつね。確かに、できるときにチャレンジしておかないと厳しいよな。おかでん君はこう見えても一応仕事を抱えている社会人なんだから」

おかでん 「『こう見えても』ってのが余計ですし、さらにその後に『一応』ってついてるのが気になるんですけど・・・。で、とりあえずの結論としてでたのが、1発目にホットドッグ9本チャレンジ」

師匠 「えーと、挑戦受付時間が14時-17時か。時間の制約が厳しい典型例だな」

おかでん 「ご名答。さらに、パンとソーセージだけのホットドッグ9本だったら、数時間タイムラグを開ければ2店目もいけるかなと思って」

師匠 「・・・この結論に至るまで、どれだけ時間かかった?」

おかでん 「・・・実質1時間近く悩んでました」

師匠 「大食いにパズル要素か。新しいゲームだな。さしずめオリエンテーリングみたいなものか」

おかでん 「流行りますかね?」

師匠 「無理だと思う」

おかでん 「うぐぅ、残念・・・」

おかでん 「入り口には、成功した人の写真が張ってあったんですが、10月23日14時時点ではこのお店、9名がクリアでした」

師匠 「ありゃ、ホットドッグでその程度なのか。あんまり多くないんだな」

おかでん 「じゃ、師匠やってみます?試しに」

師匠 「いや、私は1本食べればそれでシアワセな人なんで。遠慮しときます・・・」

おかでん 「満腹日本シリーズに挑戦したい、とカウンタに告げると、まずは申込書みたいなものを書かされました」

師匠 「失敗したにも関わらず、カネを払わず食い逃げした・・・なんて事になったら刑事問題だからな。住所氏名電話番号は押さえておくという寸法か」

おかでん 「まさか」

師匠 「それとも、こいつは大食いだから要注意だ!っていうブラックリスト作成用か」

おかでん 「ははは、それは面白い。名簿業者にそのブラックリストが売られて、チャレンジメニューを開催している巷の飲食店がひそかに買い求めている、なんて」

師匠 「まあいいや、それで?」

おかでん 「『10分ほどお時間かかりますんで、これを読んで待っててください』ってルールが書かれたペーパーを渡され、レジカウンタの真ん前の席に通されました。カウンタ内の店員に対面するような位置の席で、店側の『不正は許さねぇぞ』っていう気迫を感じました、はい」

師匠 「中には不埒な奴もいるだろうからな。で、そのルールにはどんな事が書かれていたんだい?」

おかでん 「ええと、記念に持ち帰ってますんで、読み上げますね。」

満腹日本シリーズin東京ドームシティ

チャレンジルール

ホットドッグイン

本日は、「満腹日本シリーズin東京ドームシティ」に挑戦頂きまして、誠にありがとうございます。

チャレンジに先立ちまして、下記の事項をご確認いただきますようお願い申し上げます。

◆基本ルール
このイベントは、野球にちなんだチャレンジメニューを制限時間内にお召し上がりいただくものです。制限時間内に「完食」された場合は、料金が無料になりますが、完食できなかった場合は、規定の料金をいただきます。また、期間内に同イベントの全メニューを完食された方には、「東京ドームシティランチ1年間無料パス」を進呈いたします。(東京ドームシティランチ1年間無料パスの主な概要につきましては巻末をご参照ください。)

◆完食の条件
ホットドッグ9本を、全て食べつくしていただくことが完食の条件となります。

※最後の一口につきましては、口の中に入った段階で完食とみなします。
※最終的な認定は、店舗責任者が行います。

◆注意事項
・一度挑戦に成功したメニューに、再度挑戦することはできません。
・制限時間内は、挑戦者本人以外はメニューに触れることはできません。
・「お冷や」は店舗で用意しますが、その他ドリンク類の持ち込みはご遠慮ください。(もちろん、店内での御購入は可能です。)

なお、チャレンジに成功した場合、記念写真を撮影させていただき、店頭に飾らせていただきます。ご協力の程、よろしくお願いいたします。

<ランチ無料パスの主な概要>
・2001年11月1日(木)-2002年10月31日(木)の1年間有効。(ただし、土、日、祝日を除く)※ランチタイム(11-14時)のみ有効
・ランチメニュー等、対象商品は限らせていただきます。

以上

師匠 「へえー。なるほどねえ。しっかりしたルールがあるんだな。さすがだ・・・あれ、おかでん君、何をぐったりしてるんだ?」

おかでん 「師匠?今これを読み上げてて、初めて気づきましたよぉ。ご褒美の『ランチ無料パス』、これって平日限定なんですね」

師匠 「え?・・・あ、ホントだ。なーんだ、じゃ、おかでん君コレもらっても1回たりとも使わないじゃないの」

おかでん 「もともと御利益薄いご褒美だとは思っていたけど、土日祝日除く、とは。がっくり」

師匠 「タダ飯食われたあげく、その後1年間もタダ飯の悪夢が継続するとなったら店もたまらんからな。ガードを張ったってワケか」

水やダスターの準備をしてくれる。ありがたい配慮に涙がでそうになる

おかでん 「さすが9本もホットドッグを用意するだけあって、本当に10分近く待たされました。その間に店の人が、手ふき用の布、ペーパータオル、水を用意してくれました。大食いチャレンジャーが粗末に扱われていないのはすごくうれしいですね」

師匠 「しかも、水がわざわざおかわりできるようにしてあるのか。用意周到だな」

おかでん 「ありがたい限りです。店員さんも、『頑張ってくださいね!』なんてうれしそうに励ましてくれますし。おいおいお嬢さんちょっと待ってくれよ、俺はこれからキミんところでタダ飯食って逃げようとしているんだぜ。商売敵なんだぜ。そんな笑顔を見せられちゃ、俺もちょと肩身が狭ぇや・・・」

師匠 「なーに言ってやがる。肩身が狭いならはじめから挑戦するな」

おかでん 「挑戦するな、って言われたってそうこうしているうちにホットドッグ来ちゃったからしょうがない」

9本のホットドッグ。壮観の一言

師匠 「おお!これがうわさのホットドッグ9本か。壮観だな、どう見たって一人前の料理には見えない。3皿だから3人前だとしても、ちょっと気分悪くなる量だぞ!?」

おかでん 「横に置いてある手帳が、長さ約10センチですからね、ホットドッグ自体は13センチ前後といったところでしょうか」

師匠 「それにしても、ケチャップ多いな?キミ、ひょっとしてお好みで継ぎ足した?」

おかでん 「まさか。もともとがこういう料理なんですよ。最初から真っ赤。ちなみに、真っ黄色のマスタードは使われておらず、粒マスタードがこれまたたっぷりと使われていました」

師匠 「制限時間、何分だったっけ?」

おかでん 「12分です。まあ、余裕の部類ですね。写真を1枚撮影したあと、横に張り付いた店員にスタートをお願いしました」

師匠 「あ、横に店員さんが見張りにつくんだ」

おかでん 「ですね。不正防止とはいえ、ぜいたくなもんです。一円のもうけにもならないチャレンジャーのために、店員一人張り付かせるんですから。人件費、全く回収できません」

師匠 「そりゃ、チャレンジ成功の場合だろ?失敗したらその分きっちりお金とるんだから。えっと、失敗したら罰金2,000円?わあ、ホットドッグ屋にしてみると、平均をはるかに超える客単価だな!それはそれでおいしいビジネスではあるな」

おかでん 「横から無言のプレッシャーをかけ、チャレンジャーを失敗させて罰金を取る。はあ、なんとも遠回りなビジネスだなあ」

師匠 「何か作戦はあったの?食べ方に工夫したとか」

おかでん 「ホットドッグ早食いの世界だと、『パンとソーセージを分けて食べる』といった方法や、『ホットドッグをそのまま水に漬けてふやかして食べる』といった方法があります。でも、ここまでケチャップがついていると、ものすごく汚い食べ方になるのは間違いないです。だから、ごくごく普通に食べましたよ。何の細工もなく」

師匠 「横からかぶりつく、とか下から、とかそういうのもなく」

おかでん 「全てはケチャップです。奴には逆らえません。王道の食べ方から一歩でもそれると、もうべとべとのだらだらに」

師匠 「それでも、おかでん君の事だから食べるのは早かったんだろ?」

おかでん 「最初の1本は30秒弱でクリアでしたね」

師匠 「おお、さすがだ。そこそこ早いな」

おかでん 「横で女性店員さんが、あと○分○秒ですぅ、頑張ってくださいってタイムキーパーをやってくれるんで、ペースメーキングできました。ああ感謝感謝ですよ」

師匠 「ふむ。で?」

おかでん 「でも、4本目くらいからペースがやや落ちましたね。顎、痛ぇ!って」

師匠 「は?顎が痛い?あんな柔らかいもの食べているのに、何を言ってるんだ?」

おかでん 「柔らかい?そりゃ、とんでもない大間違いですよ。1本を5分くらいかけてちんたら食べてりゃ、あの堅さに気づかないでしょう。でも、その3倍も4倍ものスピードで食べてると、わかる。師匠だって、きっと顎痛ぇ!って叫びますって」

師匠 「うーん、そういうものなのか。確かに、早食いっていうのは量も多いし、咀嚼する回数も非常に多いし、顎が疲れるのはわかるけど・・・」

おかでん 「パンってのは、案外噛まないと飲み込めないものなんですよ。コメみたいに小さい粒で成り立っている食べ物ではないですから。しかも、ソーセージが粗挽きなので食いちぎらないといけないし。」

師匠 「教訓だな。大食い・早食いするなら顎の筋肉を鍛えろ、と」

おかでん 「全くです。店員さんに『ふぁごいとぅわいんですくぅえど(顎、痛いんですけど)』って言ったら、『皆さんそれで苦労してらっしゃいますね』だって」

師匠 「でも、ホットドッグだからいざというときは強引に飲み込めるんじゃないの?」

おかでん 「あ、それ偏見。無理ですよ、そんなの。顎が痛くて、咀嚼がしづらくなると途端に口の中にパンが貯まります。何しろ、飲み込むよりも先に次のホットドッグが口の中に押し込まれますから。」

師匠 「ほう」

おかでん 「しかし、口の奥には咀嚼が足りないソーセージがまだ残っている。これを何とか前歯の方に押し出して、もう一度噛み砕きたいんだけど前歯近辺には、唾液を吸って堅くなったパンがたくさん控えていて身動きがつかない。途方に暮れるソーセージ。でも前に行かないと。パン、邪魔だのけのけ・・・なんてやっているうちに、窒息しそうになったりなんかして」

師匠 「明石の将棋倒し事件みたいだな、行くにも引くにもどうにもならない」

5分経過時点の写真だが、手がケチャップだらけでカメラがブレた

おかでん 「5分経過時点での残りが、これです」

師匠 「あきれた。わざわざ撮影したのか。余裕だな。しかし、ブレまくってるぞ」

おかでん 「デジカメ、まともに持てなかった・・・。手がケチャップまみれだったんですよ。もう、ひどいモンです。ペーパータオルで拭いても拭いてもすぐにべたべたしてしまう。しかも、口の周りもべたべた。二口食べては口をぬぐって、って感じでした」

師匠 「で、ぬぐったペーパータオルの中にはどさくさに紛れて食べかけのパンをこっそりと隠したりなんかして」

おかでん 「やりませんよ、そんなこと。でも、確かに頻繁に口を拭っている様が、師匠の仰るように疑われてはイカンと思い、わざわざ口を拭いたペーパーを広げて机の上に置きましたよ」

師匠 「汚いなあ。やめろよ」

おかでん 「ま、そんなこんなで5分経過で残り1本と7/8本って状態」

師匠 「楽勝だな」

おかでん 「いや、困るんですよね、こっちは最後まで気を抜かずに必死で食べ続けるだけなんです。食べ終わるまでが戦いなんですけど、観客側はある程度のところで『もう大丈夫だな』ってほっと一安心しちゃうんですから」

師匠 「ああなる程ね、確かに食べている側からすれば不満だろうな」

おかでん 「今回も、5分経過時点で店員さんに『もう楽勝ですね、時間はまだ十分にありますし』なんて言われました。まあ、実際そうなんですけど・・・」

師匠 「結局、フィニッシュタイムは?」

おかでん 「あら、もうまとめに入ります?じゃ、しょうがないですね、フィニッシュタイムは制限時間12分のところを6分41秒でクリア」

師匠 「おお、おめでとう。まずは初戦突破だな」

おかでん 「まあ、予想通りといった感じですけどね。でも、最初の1本が30秒以下で食べていたのに、最後の1本は1分かかっていました。今後の課題ですよ、これは」

師匠 「顎のトレーニング?」

おかでん 「それも含めて。食べていて、ホットドッグって奥が深いなあって思いましたもん」

師匠 「あ、そうなの?ホットドッグ道ってのがあるの?」

おかでん 「ありますね、どういう力加減で、どういう噛み方をすればいいのかとかいろいろ研究の余地はありそうです。そんな気がしました」

師匠 「最後は、記念撮影?」

おかでん 「そうです、ポラロイドカメラで2枚撮影です。1枚は店頭に飾られ、もう1枚は記念として挑戦者が貰えます」

師匠 「おお!webでジャイアント白田が手にしていた、「完食」ボードを手に写ってるな」

おかでん 「あと、恐らく店舗の事務管理用と思われる、写ルンですでの写真を1枚とられて、無事解放されました」

師匠 「幸先いい出だしだったね。これでおかでん君、いよいよ泥沼化決定だ。さあて、どこまで深みにはまる事やら楽しみだなあ」

おかでん 「うへぇ、師匠のその言いっぷりを聞くと、何か頑張る気力がうせるんですけど・・・」

【完食のヒント】
大食いに水分補給はNGとよく言われるが、パンの場合は当てはまらないと思う。水分補給をしないとぱさぱさして食べにくく、顎が疲れる。
「食べて、食べて、飲む」
といったリズムを作って、頻繁にパンを水分でふやかした方が負担は軽いだろう。
あと、ソーセージはネズミやウサギがエサを食べるように、小刻みに前歯で刻むと良い。パンごとがぶり、と大口あけて食いつくと、あとで飲み込むときに非常に苦労する。

完食写真(その1)【10月23日(火曜)】-期限まで残り8日ホットドッグ・ホットドッグイン
ホットドッグ9本
[通算1店舗目/残り店舗数:8]制限時間12分/6分41秒完食
苦労度 ★★☆☆☆




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