板一枚向こうに、敵が。【サバイバルゲーム2】

2003年03月15日(土)

鉄工所の跡地がフィールドになっている

比較的暖かくなってきたので、サバイバルゲーム集団が活動を再開した。ただし、お外でわーっとやるとやっぱりまだまだ冷え込みはきつく、そんな中で戦えるほど血に飢えているわけではなく、かつ寒いときに弾に当たったらすっげぇ痛いだろー、って事で今回は屋内型のサバイバルゲームが選ばれた。

屋内?屋内でサバゲーができるの?

隊長の指定してきた「IBF八王子」という施設がまさにそれで、どうやら昔鉄工所として使われていた施設を改造し、サバイバルゲームができるようにしたらしい。「IBF」とは、「Indoor Battle Field」の略だそうで。

現地に到着してみると、確かに「トモエ鉄鋼」という建物がある。今回の闘いは、この工場の中で繰り広げられることになる。しかし、あまりにさりげない造りなので、われわれが乗車していた車は全く気付かずにうろうろと周辺を探してしまった。

後でご主人に聞いてみたところ、やはり地域住民の了解を得るのに非常に苦労したらしい。「本当はもっといい場所があったんですよ、これこそサバイバルゲームに最適!っていう場所が。でも、地元の人の許可がおりなくって・・・」とのこと。まあ、確かにそうだろう、迷彩服を着た怪しいお兄ちゃんたちが、エアガンを持ってうろうろするのだから。それだけでも胡散臭いことこの上ないのに、住民に流れ弾が万が一でも当たったりした日にゃ、警察沙汰だ。

このIBF八王子も、「外に向かって撃ってはダメ」等、いろいろ周囲への配慮を求めるルールが規定されていた。

身支度中

この鉄工所跡の中は、AフィールドとBフィールドに仕切られていて、都合2グループが遊ぶ事ができるようになっている。1日単位での貸し切りとなるので、午後になるとAとBを陣地交替することになる。

到着した人から、順次戦闘モードに切り替えていく。さっきまで普通のお兄さんだった人が、徐々に怪しい迷彩服の軍人もどきに変わっていく様は、ある意味壮観。

G36C装備のおかでん

今回のおかでんは、ついに銃を購入して持ち込んできた。H&K社製アサルトライフル、G36C。ドイツ軍が制式採用している銃ですな。

これにより、服装、銃と最低限のサバゲーグッズはひととおりそろえた事になる。出費総額、約5万円。決して安くない投資だが、日常生活にはないスリルを体験する費用と考えれば、決して高くないはず・・・と、自分に言い聞かせてみる。

ちなみに、今回はインドアでの闘いなので迷彩服を着る必然性は全くない。だが、こういう機会でないと着る機会がないので、せっかくの一張羅びしっと着込んで出撃なのであります。

Aフィールドの中には軽トラ

Aフィールドは、都市型戦闘を前提とした造りになっている。ベニア板を組み合わせて、路地裏のような造りになっている。中には、ほぼ真っ暗な部屋があったり、軽トラが置いてあったりしている。

この軽トラ、使えそうな気がしてついつい乗り込んでしまうのだがご主人曰く

「案外使えないんですよね、これって。面白がって中に乗り込むんですけど、周りを敵に取り囲まれて、格好の餌食にされてしまうんですよ」

とのこと。そりゃそうだ・・・。扉を開けて、アメリカの警察映画みたいに扉を盾にして射撃をやってもカッコいいのだが、足下ががら空きなのでやっぱり狙撃されてしまう。実は、あまり意味のないアイテムだったりする。

いろいろなハリボテがある

Aフィールド真ん中には、「電車を模した」とされる(言われなければわからん)建造物があって、その奥には小部屋がいくつか並んでいる。

左側がその「電車」。これを使って電車ジャック犯狙撃ゲームが楽しめるらしい。電車ジャックとして数名が中に立てこもり、残りの人が外から電車ジャック犯を狙撃するというゲーム。間違って乗客を撃ち殺してしまったり、制限時間までに犯人を狙撃できなかったら負け・・・というゲーム。今回はわれわれはパス。

電車の中

電車の中。4カ所に扉があり、それぞれに引き戸がついている。この引き戸がくせ者で、細く扉を開けて銃口を外に出してぱんぱんやっていれば、ほぼ無敵になれる。さすがにこれは守備側に圧倒的有利となるため、後にこの方式は禁止となった。

怪しい人たち

ゲームのルールは、入り口から最奥の位置にある部屋にペットボトルを置き、それを守備する側、奪いに行く側にわかれて銃撃戦を行う、というものだった。

この屋内フィールドの特性として、数メートル先の敵と銃撃戦が想定され、最悪の場合ばったりと敵と出会ってしまう事だってありえる。至近距離で撃たれてしまう事は必至であり、防寒ならぬ防痛対策はばっちりやっておかないとひどい目にあう。

ここに写っている人間が、わざわざタオルで顔を覆っているのはギャング気取りなのではなく、顔に弾が直撃しないようにするためだ。もちろん、手袋も必須。

IBF地図

フィールドの地図

ご主人が「これから立体に改造していきますよ、右左見ていればいいんじゃなくて、今度は上にも気を付けないといけなくなるんですよ。うふふ」と仰っていたが、確かに2003年4月に改築され、われわれが闘った時とはデザインが変わってしまった。だが、大体雰囲気はつかめると思う。

図下の左右の扉から攻撃陣は突撃し、ペットボトルは上部の部屋のいずれかに置いてある。守備陣はあらかじめ各地に隠れておき、敵の襲来を待ちかまえる、という寸法だ。ちなみに、先ほどの「使えない」軽トラは、図中央の黒い部分。これは、現行のレイアウトと位置変更は無いようだ。

攻撃陣は、突入して真っ先にこの軽トラあたりで激しい銃撃戦に遭遇することになる。軽トラから奥(図では上方面)に進む道が狭く、格好の狙撃場所にされてしまうからだ。あまりに一方的に虐殺されてしまうので、ゲームを進めるうちに徐々にこの道に障害物を増やしていった。電車の中にあった発泡スチロールの塔、ドラム缶・・・。

ご主人曰く、「部屋に籠もっているゲリラの掃討作戦、なんてシチュエーションでやるのも面白いですよ」とのこと。一体何のことかと聞いたら、「守備側は全員各部屋に隠れていて、敵がガラッと扉を開けるまでは銃を発射しちゃいけないんです。ですから、攻める側は二人組なんかで、扉を開けると同時にダダダって撃って、中にいるゲリラを狙撃するんです」とのこと。これはこれで面白そうだ。時間の都合でできなかったが。

SWATやらデルタフォースやらがいる

写真右のSWATの格好をしたI隊員は、過去戦闘中に「あっ、敵がいる!」とニヤリとして狙撃しようとした瞬間、歯茎に弾が当たって悲惨な目にあったという経歴を持つ。今回も、「歯茎を狙え」というのが敵陣営のキーワードだったのだが、残念ながら?戦場には笑いの神はもう一度降りてくることはなかった。しかし、I隊員の鼻にヒットするという「ニアピン」は達成された。

その横のデルタフォースの格好をした隊長も、鼻を見事に狙撃されてしまい、鼻の頭から血を流していた。たかがBB弾だが、至近距離だと怪我をする。

おかでんも、中腰になっていた時に太股を狙撃され、一週間ほど跡が残るあざができた。

Bフィールド

しばらくして、Bフィールドに移動となった。Bフィールドは迷路がテーマになっていて、ベニア板を組み合わせた複雑な迷路が構成されていた。

ここのフィールドの怖いところは、方眼紙のマス目に沿って作ったような整然とした迷路ではないということ。かっちりとギザギザに作られた迷路だったら、出会い頭でばったり、あわてて銃を乱射・・・としか対処のしようがないのだが、ここは比較的アバウトに通路が造られている。

だから、左の写真のように壁と壁の合間で斜めに遠方を狙撃することが可能だったりする。こうなると、一歩進むのも恐怖だ。一体、どこから自分が狙われているのかがわからない。しかも、迷路故に敵の背後に回り込むことも比較的容易であり、「自分が進んできた道は安全」とは限らないというのも恐怖だ。気が付いたら背中を狙撃された、なんてこともあった。

謎のソファ

ここでは、水がなみなみと入っている灯油タンクをフィールドの最深部に置いておき、そのタンクの争奪戦を行うというルールが採用された。このフィールドも2カ所入り口があり、合図と共にそれぞれの入り口から両軍出陣する。で、勝ち負けの判定は、灯油タンクを敵が入った入り口から運び出す事ができれば勝ち、とした。

最初の頃、ルールを把握しきれておらず、ゲットした灯油タンクを間違えて自陣の出入り口から持ち出してしまい、「自爆」してしまう事件も勃発。

おかでんが所属する部隊は、猪突猛進型でとにかくゲーム開始と同時に灯油タンクを確保し、あとはそれをずるずると引きずりながら戦場からの早期脱出を試みるタイプだった。・・・というか、おかでんが必要以上にハッスルしてしまい、毎回灯油タンクまで全力疾走していた。逆に、敵は待ちかまえるタイプで、こちらが灯油タンクをもって敵サイドの出口に向かっているところを「飛んで火にいる夏の虫」とばかりに狙撃し、逆にタンクを奪ってそのまま脱出してしまうというタイプ。なんだか毎回、やられっぱなしだったような気がする。

このフィールドでの闘いは、敵を捕捉して即射殺できなかったら、物陰から銃だけ出しての銃撃戦となる。こうなると、弾に当たらないから痛くない・・・と思いきや、手の甲や指にビシビシと弾があたり、これがまた痛い痛い。骨に響く痛さだ。手に弾が当たって「ヒット!」と叫んで戦線離脱するのは非常に悔しいし負けた気がしないのだが、しかし痛さだけは尋常ではないのでなんとなく納得して戦場を去る。

監視カメラに群がる人々

このBフィールドには、監視カメラが設置されていてセーフティーゾーンから戦場の模様をモニタすることができた。既に死んでしまった人たちは、モニタ映像を見て楽しむことができる。

背後に敵が近づいているのに気が付かない兵士にハラハラしたりする「シムラー、後ろ後ろ!(by8時ダヨ!全員集合)」パターンが楽しめるし、敵は全滅したのにもかかわらず、本人は気付かずに一人びくびくしながら迷路を慎重に歩いている様を楽しんだりした。

何か他のパターンの遊び方を、ということでご主人から教えてもらった「VIP警護」ゲームをやってみることにした。これは、一人だけ丸腰の、銃を持たない「VIP」を用意し、残りのメンバーはこのVIPを警護する役割となる。敵は、VIPを狙撃できれば勝ち。しかし、いざやってみるとついついいつもの癖が出てしまい、めいめい勝手に戦線を拡大させてしまった。肝心のVIPは丸腰のまま放置される始末。結局、敵が押し掛けてきてVIPは撃たれる前から「うわわわっ、ヒット!ヒットヒット!」とお手上げ。

記念撮影

今回参加したメンバーで記念撮影。総勢14名によるバトルだった。

インドアの闘いは、一歩一歩が非常に神経質になるので非常に愉快だ。草むらに隠れて匍匐前進するアウトドアも愉快だが、それとは違う楽しみがある。

しかし、至近距離の狙撃は痛い・・・。

最後は掃除をする

最後、フィールド内のお掃除を全員で実施。

散らかったBB弾の片づけは、利用者の役割。めいめい、ほうきとちりとりを手に掃除を行った。ご主人のチェックを受けて、イベント終了。

お疲れさまでした。

次回は、5月に軽井沢にてアウトドアバトルの予定。

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