新兵訓練!お前らそこに並べ!【サバイバルゲーム4】

2003年07月05日(日)

今回の隊長はプライベートライアン風

1カ月ちょっとのインターバルで、次の演習予定が入ってきた。軽井沢での大規模演習の次は、今年度の新兵教育だ。フィールドを富士山麓の樹海に戻し、新兵たちにサバゲー軍人の基本理念を指導する事になった。

新兵といっても、常にこのサバゲー集団は人が出入りしており、毎回必ず誰かが新人さんだ。それが成せるのも、新兵用の銃と迷彩服を全て隊長と軍曹が賄うことができるからだ。おかげで、新兵は手ぶらでの参加が可能となっている。

ただ、その陰では隊長が毎回フウフウ言いながら銃を7-8丁自宅から抱きかかえて持ってきているという涙ぐましい努力があったりする。隊長もいい加減「何回か参加している人は一式そろえて欲しいんだけどなあ」と愚痴をこぼしているのだが、多数の参加者がうれしそうに銃の撃ち合いをやっているのを見ていると、「まあ、いいか」という気分になってしまっているらしい。苦労人だ。

今回がなぜ「新兵訓練」と位置づけられているかというと、ちょうど会社に新入社員が配属になった直後の演習だからだ。T隊長以下、このサバゲーチームがここまで人数拡張していったのは、毎年隊長が新入社員に「ウチの担当に配属になったら、新入社員歓迎の意味も込めてちょっと銃を撃ったりするから」と怪しい勧誘をし、右も左もわからない新入社員を連行してしまうからであった。今年も、隊長の部署に新人が配属となったので、無事隊長にお持ち帰りされたというわけだ。

しかし、今年の新兵は強者らしく、「演習の際にはレーションを持参した方が良いのか」と問い合わせてきたらしい。どうやら、その筋に詳しい男のようだ。なんとも頼もしい。

当日、富士樹海に到着してみると、既にみなさん到着していて準備を進めていた。やはり、車で近くを通りすぎると非常に違和感を感じる集団だ。ぱっと見た限り、お近づきになりたくない・・・と思う。自分自身もその一員なのだが。

今回も隊長は前回までと違っていた。ご丁寧に鉄カブトまでかぶっている。おそるおそる、隊長に聞いてみる。

「隊長閣下、本日もすこぶる素敵な軍服でありますが、これはどの時代のどの軍服なのでありましょうか?」

すると、隊長はニヤリと笑い

「これはだね、第二次大戦のアメリカ軍の服なの。ほら、プライベートライアンとかに出てくる軍人が着ていた奴」

ああー、なるほど。恐れ入りました。感動して、隊長に対して敬礼をしたのは言うまでもない。

緑に覆われている

1時間も遅刻しての到着で立場が無かったので、お詫びもこめて率先して陣地構築に出発した。

・・・って、うわぁ!

ジャングルになってるじゃないか。本当にここでやるのか?

そもそも、このフィールドへの突入口が見つからない。一体どこから中に入ればいいんだ?

陣地に向かう

[参考] 昨年11月の、同じ場所。こうも景色は変わるものなのだな。いやぁ、日本の四季ってスバラシイ。

段差があるぞ、ここからフィールドに降りようと思って突入すると、そこは粗大ゴミパラダイスになっていたりする。どうやら、この茂みに便乗して粗大ゴミの違法投棄をしている輩がいるらしい。失敬な奴がいたもんだ。

道理で、このフィールド手前にある広場が、ガードレールで封鎖されていた訳だ。車がフィールド直前にまで乗り付けられなくなっていた。おかげで、ちょっと離れたところに車を駐車する羽目になったぞ。銃を担いで公道を歩くのはさすがにヤバいなー、と思った。

陣地構築中

いつも通り、片やソ連の国旗、片やアメリカ国旗を掲げて陣地と見なす。そして、その両脇の木に風船を2個、ガムテープで貼り付ける。

敵の陣地を振り返ると・・・うーむ、どこに何があるのか、さっぱりわからない。「おーい」と声をかけると、藪のはるか向こうから「おーい」と返事が返ってくるのだが、果たしてどうやってその声がする方向に向かえば良いのかさえ、分からない。あちこちが、進路を阻む藪だらけだ。

今回も、I隊員はSWATの格好をしていた。軽井沢決戦で、黒い服は林間では非常に目立つということが証明されていたのだがまだ拘っていたようだ。

「あれ?まだSWATですか?狙われますよ」
「そうかなぁ、今日はこれだけ茂みがあるから、若干わかりにくいんちゃうかと思ってんけどなぁ」
「そりゃ若干かもしれませんが、絶対的に見て目立ちますって」

セーフティーゾーン

第1ゲーム開始。

・・・前に出過ぎた。あっけなく狙撃され、最初の戦死者となってしまった。がっくり。

新兵たちも、戦い方がまだつかめておらず、一発も弾を撃てずに戻ってきてしょんぼりしていた。

死体置き場に集う人々。

愉快なコスプレ軍団

前回軽井沢決戦から、デルタフォースの格好をするようになったM隊員。今回は銃もM733コマンドになっており、上から下までデルタフォースになりきっていた。

その横には、N軍曹。N軍曹は、海外から帰国してくる妹さんを迎えに、これから成田空港に行かなくちゃいけないらしかった。1ゲームで切り上げて、わざわざ富士山のふもとから成田空港へと向かっていた。

「え?その格好で成田空港に行くんですか?空港入口で機動隊に捕まりますよ?」
「大丈夫、ちゃんと着替えるから」
「あー、やっぱりそうでしたか。でも、着替えはきっちりと隠しておかないと、本当に捕まりますからね?」
「もちろん、もちろん」
「・・・銃、どうするんですか?検問があったら、トランクに隠していても見つかりますよ?見つかったらいくらエアガンでも、連行されますよ」
「あ・・・それはまずいなあ。できるだけ見つかりにくいようにトランクの奥に隠しておこう」
「隠せば隠すほど、余計怪しくなりますってば」

N軍曹、やばいやばいと言いながら帰っていった。逮捕されなかっただろうか?ご無事を遠い富士の地からお祈り申し上げます。

待ち伏せ中

第2ゲーム。前回のあっけない狙撃に深く反省し、今回は自陣深くで首尾についた。

敵がやってくるのを待つ。ひたすら待つ。

・・・

わからん。あまりに茂みが深すぎて、目で探してもどうにも見つからない。耳で判断するしかない。

敵味方、はるか前方の茂みの中で疑心暗鬼になりながら銃撃戦を繰り広げており、膠着状態の模様。

既に死体置き場に戻った兵士の「残りあと5分ー」の声で、自陣を放棄して一気に攻め上がることにした。死体置き場すれすれのところを、さも撃たれたヒトのように堂々と歩き敵を油断させておいて、大回りしてから一気に敵陣にダッシュ。途中、地面の凹凸に足をとられながらも風船の前に躍り出ることができ、そのままライフル射撃一掃で2つの風船を割ることに成功。自軍の勝利だ!

回りを見渡すと、敵も味方も全然陣地近くには残っていなかった。あらかた、ゲーム開始直後の銃撃戦でやられてしまい、残った前線の兵士は敵味方にらみ合いになってしまい、身動きがつかなったらしい。動けば、やられる・・・このため、背後から大外刈りしてきたおかでんにまんまと風船を割られた、というわけ。

SWAT断念

意気揚々と死体置き場に戻ってみると、あれれ、SWATだったI隊員が着替えていますぞ。上着を、緑色の軍服にチェンジしている。

「あれー、どうしたんですか?」
「やっぱ黒は目立つわぁ!こりゃイカン思って、予備で用意してた服に着替えたんよ」

やっぱりそういうことでしたか。

「ああ、写真写さんといて?こんな中途半端な姿、見られたくないわ」

何をおっしゃいますやら、こういう写真こそがオイシイんじゃないですか。

陣地入れ替え中

陣地は1ゲームごとに入れ替わるので、前ゲームで勝利した場合は、自分たちが割った風船を自分たちでふくらませないといけない。

「おい、できるだけ弾が当たりにくい確度に貼り付けろよ?」

とせこい指示も飛ぶ。

このゲーム、スタートの合図とともに左翼にいたおかでんは敵陣から90度方向が違う左に200mほど進み、車道に飛び出した。そして、車道を一気に走り抜け、頃合いを見計らってまた樹海の中に潜り込んだ。大回りにはなるが、車道を疾走できることと、敵背後に回り込めることで攪乱戦法として非常に有効だ。

まんまと、赤い旗の後ろ側に回り込むことができ、守備兵1名と銃撃戦を展開し狙撃したのち、ノーマークで風船2個を割った。試合開始から10分も経過していない。

背後から聞こえる銃撃戦の音にびっくりして慌てて戻ってきた攻撃兵も間に合わない早業。ごっつあんです。

アメリカ兵なのにファマス装備

第4ゲームの開始を待つ面々。

アメリカ兵の隊長は、今回はトンプソンSMGを持参してきていた。しかし、弾倉を間違えて持ってきてしまったため、トンプソンを使う事ができないことが発覚。上から下までパーフェクトなコスプレは結局できず、銃だけはファマス(仏軍の制式採用銃)を使うという不本意な結果になってしまった。

2ゲーム、3ゲームの連続奪取に非常に気を良くしたおかでんは、新兵を含む3名を引き連れて積極的攻めを展開した。

そして、敵と激しい銃撃戦となり、こっちもますます盛り上がってきてしまい、カッコつけて「よし、俺が前に行くから援護してくれ!」と敵前に飛び出した。

・・・までは良かったのだが、援護がない。後で聞くと、弾切れになってしまっていたらしい。とほほ。

「うひゃー、援護無しだよ!」と叫びながら、慌てて近くの木の背後に逃げ込んだが、そこは木がちょうどY字型に枝分かれしていて、「Y」の隙間からかぱーんと狙撃されてしまった。ああ、無情。

一人行方不明

「いやー、激しかったねえ」
「今回の中で一番盛り上がったね、やっぱり前へ前へと出ていって、激しい銃撃戦をやった方が盛り上がるねえ」

とみんな興奮しながら死体置き場で議論をしていたところ、

「あれ?M隊員が戻ってきていないぞ?」

と誰かが叫んだ。言われてみると、デルタフォースM隊員が居ない。さあ大変だ、急きょ全員が出動でM隊員の捜索が開始された。何しろここは「樹海」とまではいかないまでも、けっこう深い林だ。迷ってしまって死んでしまうということは地理上絶対にあり得ない場所ではあるが、迷いまくるととんでもないところに出てきてしまう事もあり得る。

みんなで「M~」と叫びながら、手分けして茂みのさらに奥に向かっていったが、返事はなし。どうやら、声が届かないところまで行ってしまったらしい。

一同の頭の中では、「どこかで転んで頭を打って気絶」などという悪いシナリオ頭をよぎる。

今回のフィールドは、幅数百メートルで両側に車道がある地区なので、ひょっとすれば既に車道に出てきている可能性がある。ということで、おかでんカーが緊急出動し、このフィールド周辺の車道を走ってみることにした。

M隊員帰還

死体置き場から数百メートル進んだところで、行方不明だったM隊員が歩いているのを発見。無事保護し、死体置き場に護送した。

疲れ切りながら、死体置き場に戻るM隊員。

状況報告をするM

一同の質問攻めにあっているM隊員。話をまとめると、

  • 前ゲームでおかでんが大外刈りで風船を割ったのをヒントにし、自分も大回りして敵陣の裏に回り込むつもりだった。
  • ただ、裏に回り込むために、普段人が通らないような深い藪の中を突っ切っていった。
  • このため、現在地がよく分からなくなってしまい、道に迷った。
  • しばらく迷って、車の音がした方面に向かったら、車道に出た。そこで、たまたま通り過ぎた車をつかまえて、方向の確認をして戻ってくるところだった。

ということだった。銃を持って、迷彩服を着た兄ちゃんにいきなり呼び止められた車の人は、さぞやビビったことだろう。警察に通報されなくて、なによりだ。

一同状況に納得して、大笑いしたところで今度はM隊員にダメだし。

「ダメだよー、せっかくその格好をしているんだから、戻ってくるときは走って帰ってこなくちゃ」

※注:映画「ブラックホークダウン」の最後は、モガディシオ市街地からレンジャー部隊とデルタフォースが、国連軍の陣地であるオリンピックスタジアムまで走って逃げ帰るというシーン。せっかくデルタフォースの格好をしているのだから、映画と同様に走って帰ってこいという意味。

再度SWATに戻るI隊員

このあと、もう1ゲームを行ったところで最終ゲームとなった。

最後は恒例、ゾンビゲーム。撃たれても「痛い」と言わなければ死なないというSMゲームだ。

こうなると、物陰に身を潜めるという作戦は不要な訳であり、がぜんやる気を出したのはおなじみI隊員。

暫定的に着ていた緑色の服を脱ぎ捨て、あらためて黒のSWATスーツに身を固めた。ご丁寧に、エルボープロテクターや手袋までをきっちりと装着し、残り1ゲームに全力を尽くす構えだ。

最終決戦に向かう面々

最終決戦に向かう面々。

段ボールの防弾チョッキ

最後のゲームということもあり、もう既に不要となった陣地の風船や段ボール、国旗は取り外しておいた。

見ていると、なにやら隊長が段ボールをごそごそと胸に入れている。

「何やってるんですか?」
「いやね、これ入れておけば撃たれても痛くないかな、って」

この一言、泣けてきます。

目立つ格好をする隊長

「た、隊長!今度は何ですか!?」
「もうね、試合終わってからこっちに戻ってきてあれこれ持って帰るのが面倒だから、いまのうちに全部引き上げた方がいいかなーって」
「で、国旗をマント代わりに?」
「ヒーローみたいでしょ」
「いや、狙われますよ?遠くからでも目立ちます、これだと」
「いいのいいの、そんなにこっちも我慢するつもり、ないから。さっさと切り上げるよ」

格好の標的となっていた隊長

いやー、でもやっぱりですね、遠くから目立つんだよなあこの赤は。

いくら深い茂みのあるこの季節であっても、さすがに赤いマントは目立つ目立つ。

案の定、遠距離近距離問わずアワレなまでに標的とされていた。

こっちは、敵となかなか遭遇できなかったので茂みから堂々と姿を出し、

「どうした敵の諸君!怖じ気ついたか!この俺と堂々と撃ち合いをしようという奴はいないのか!出てこい!こら!あと3秒だけ待ってやる、3秒後にはどうなってもしらんぞ!?・・・さーん、にー、いちー、ぜろー」

・・・

「誰も相手にしてくれない」

悔しがっていたら、あちこちの茂みから集中砲火。

「うひゃひゃひゃ!いた、いた、いたくない!痛くないぞ!」

と叫びながら逃げまどうおかでん。

「卑怯者!最後のゲームなんだから出てこい!隠れて撃つのは軟弱者だぞ!」

と叫ぶが、茂みに隠れていれば敵が目の前にやってくるのだ、敢えて姿を現す必要はないのは事実。

この後、いたるところから目に見えない敵に撃たれ、撃たれまくり、全身ボコボコになりながらこっちも撃ちまくり、弾切れになるまで戦い続けた。

記念撮影

最後、記念撮影。

今回は、途中帰京の軍曹を入れて16名によるバトルでした。

お疲れさまでした。

うう、体中が撃たれて痛い・・・

撃たれて腫れ上がった背中

おまけ。

全てが終わりみんなが着替えている最中、「うわっ!」という声が一角からあがった。その方向に向かっていると・・・

ああ!何だこれは。

その隊員の背中は、見るも無惨なほどに腫れ上がっていたのであった。

「蚊に刺された・・・って訳じゃ、ないんだよね、これ?」
「撃たれました、思いっきり撃たれました」
「うわぁ・・・これは悲惨だ・・・ああ、確かに、腫れ上がっている中央部分がちょうど凹んでいる。ここにBB弾があたったんだな?」

サバイバルゲームは、このように過酷なんである。

「背中にたくさん撃たれた跡があるって、要するに敵に背中を向けていたって事だよね?」というツッコミをしようかと思ったが、それはヤメといた。「じゃあお前はどうなんだ」と言われたら、たぶん自分の背中も似たような状況だろうから。

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