第三弾:沖縄そば二郎

ラーメン家二郎を作ってみよう(その4)

沖縄そばでチャレンジ

怒濤の忘年会シーズンに突入。一週間で6日飲み会があるというありさまだ。例年は忘年会なんて全然やらないんだけど、今年はなぜか機会が多い。そうなると、家で夕食を食べる機会がぐんと減ってしまうのだが、過去2回の家二郎でもまだスープとカエシは残っていた。せっかく手間暇かけて作ったものを、みすみす腐らせるわけにはいかない。お客さんと個室会席で忘年会をやった後、家に帰って鍋に火をつけた。

夕食で二郎を食べること自体、体によくないなあとは思う。加えて、既に夕食を食べおわっている状態で、二郎を作ろうというのだからもっと体によくない。

でも、ブタの脂は非常に酸化しやすい。放置すればするだけ、味が落ちる。ここは踏ん張って、なんとか食べなければ。すでにスープをこしらえてから3日が経過しているありさまだし。

ええと、本題に入る前に一つ、前回までの補足。「うどん編」では、700gの麺を投入したわけだけど、あれを全部一度に食べたか?という質問を受けた。いえ、食べ切れませんでした。1/3ほど残しました。さすがに、あれは食べきれなかった。お店だったら、残すわけにはいかない!ということで無理して食べちゃうんだろうけど、自宅なんで気楽なもんだ、もういいやと思ったら残す。翌日、電子レンジで温めて残りは平らげた。

さてここから本題。お待たせしました。

現在、「スープはともかくとして、麺がイマイチなんだよなあ」というところが重要な課題として取り上げられているのは既報の通り。スープは、今更変更がきかないし自分で作った愛着があるから、「とりあえず見なかった事にする」ということで今後よろしく。さて、その麺だが、今回は沖縄そばを使ってみる事にした。あの幅広の極太麺は、二郎っぽさを醸し出している。ラーメンではないので、やはり食感に違いはあるだろうが、雰囲気は出るんじゃ無かろうか。

会社のお昼休みを使って、銀座の「わしたショップ」で沖縄そばを購入してある。500gのお徳用そばが賞味期限切れ間近なのか値引きされていたので、ついつい購入。おい、500gって結構多いぞ、大丈夫か?

沖縄そばを買ったついでに、ブタがわりにらふてーを購入。全然二郎ではないけど、イチからブタを作り直すのは面倒なので、まあいいや。家二郎も三回目になると、ずいぶんといい加減になってきたなあ。

実は、この前日に本当は家二郎パート3をやるつもりだった。そのときは、「スーパーでもやしが売り切れていた」というトラップにより、泣く泣く開催を延期したという現実があった。今日こそは、とスーパーに行ってみたら・・・やっぱり売り切れてやんの。どうなってるんだサミット。唯一、売れ残っていた「サラダもやし」という奴をゲット。これが1袋100円。うわぁ、高い。もやしで100円出すとは泣けてくる。今日使おうとしている、「キャベツ半玉」よりも高くついてるぞ。

さて、食材買い出しは終了、いざ調理へ。

沖縄そば

まずは本日の主役である沖縄そば。500gでこんな感じ。ドンブリいっぱいというわけではない。

茹で上がった沖縄そば

おっ?何かいい感じですね。二郎っぽいぞ、雰囲気が。

スープに麺をどぼん

ゆで上がったので、スープに投入してみる。どんぶりにみっちりと麺が詰まる。いい雰囲気だ。麺の感じも、ボリュームも、いかにも二郎!って雰囲気だ。ちょっとワクワクしながら、本日もいつのもトッピングコールを。

「お待たせしました、大ブタ麺増しの方、ニンニク入れますか?」

「ヤサイマシマシニンニクで」

らふてーを乗せてみた

できあがり。らふてーが何だか決まり悪そうに載せられている。うん、やっぱり前回までのブタと違ってお上品な感じ。コロコロと小さいので、こま切れチャーシューみたいだ。やはり、二郎のブタは下品なまでにごつくて、分厚くないといかんな。

なかなかのボリューム感

ちょっとブタの見てくれがイマイチだけど、ヤサイの見事さは過去3回の中で一番良かったのではないかと。うずたかくタワー状にヤサイを積み上げるためには、ヤサイをあまりゆでてはダメだという事に気がついた。今回は、「新小金井街道店のようにヤサイのゆでを控える」ことを念頭にゆでたのが、作戦大成功。

新小金井街道店の場合、ヤサイ増しのトッピングコールをしたら「残したら困るから、(今盛りつけている量が足りなくなったら)後から言って」とおばちゃんに言われた、という話が以前はあったようだ。二郎の文化である、「ニンニク入れますか」の後に続くトッピングコールが否定された、と一部の人間は問題視していたっけ。家二郎の場合、「後から言ってくれ」とは言わない。どうぞ、ゆでたヤサイ全てを盛りつけちゃってください。

苦労して麺を引っ張り出す

食べてみる。

うん、麺を引きずり出してみた感じ、二郎っぽいじゃないですか。これは楽しみだ。

がしがし。

二郎の場合、「ずるずるっ」と麺をすするというよりも、「がしがし」「わしわし」と麺をかじるという表現の方があっている。まさに、今回もそんな感じだ。

うーん、まあ、この麺が沖縄出身である以上、二郎の麺ではない。というか、そもそもラーメンではない。その違和感は若干感じつつも、雰囲気とビジュアルで十分にごまかせるレベルだ。一番いい仕上がりの家二郎ですな、今回は。

しっちゃかめっちゃか

ヤサイをかき分けながら、ドンブリの底にある麺を引っ張り出すので、食べている最中はあまりきれいな光景ではない。悪意がある人はその様を「残飯」などと揶揄するが、決してそんなものじゃない。もっと崇高なもんです。

少なくとも自分の中では。

さて、新小金井街道店風にゆでたヤサイだが、これがまんま新小金井街道店だった。キャベツの生ゆでっぽさが、ずばり。で、スープに浸っていないので味がしないヤサイをウサギのようにかじっている、このうれしいやらトホホな気分やらの感じも、そのまんまだ。

・・・やっぱり、もう少しゆでた方が良かったかな。生ゆでだと、かさは増えるけどキャベツの青臭さがちょっと気になるので。

スープのアップ

スープをアップで撮影したところ。

こうやってみると、脂がほとんど無いことが分かる。どうりで、鍋料理のスープみたいな味、と形容されるわけだ。こってり、というよりあっさり味。スープを煮だしているときは、結構脂が出たなあと思っていたのだが、いざできあがってみると全然足りなかったというわけだ。やはり背脂は必須だな。

名残惜しいけど

しばらくスープを眺めていたが、一つの決断をした。今回これでスープが終わりだ。ならば、ちょっと冒険してもいいんじゃないか、と。

取り出したのは、以前もらってきたラード。

こいつを、ドンブリのスープの中につけてしゃぶしゃぶと・・・

ドキドキしながらしゃぶしゃぶしていたのだが、食べ始めてしばらく時間が経っている上に大量のヤサイのせいで温度が下がっているスープでは、全然ラードはとけてくれなかった。残念賞。

と、いうわけで、一連の家二郎企画はスープ切れと共に終了。いろいろ課題が多い家二郎となった。

・みりん/料理酒の量をもっと減らして、パンチのある辛さにしないといけない。
・スープの脂っ気をもっと増やすために、背脂必須。
・スープが鍋料理状態。ダシ取り用の野菜はほどほどに。
・やっぱり豚骨使わないといいダシが出ないのかねえ。コンソメとか使うっていう手抜きはできんものだろうか?(ちなみに味の素コンソメは牛からとったダシなので、使っちゃダメ)

次回、いつ作る事になるかは全くの未定だが、もう少しラーメンという料理そのものを研究してから、出直します。

この企画のきっかけを与えてくれた、野菜増し掲示板「★二郎のスープの作り方教えて!★」スレの住人たちに感謝。

(2004.12.16)

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