神のジャンクフード

これがゴッドバーガー

前回、「ラッキーピエロ」というファストフードではないハンバーガーショップを記事にしたが、今回も同類のお店を報告したい。広島は横川駅前にある「ゴッドバーガー」がそれだ。「東の横綱が『ラッキーピエロ』なら西の横綱は『ゴッドバーガー』だ」という人がいるくらい、根強い愛好者が多い。

・・・といっても、広島に長年住んでいた僕だが、この存在は全く認識していなかった。横川駅前といったら、何度も通過しているのにも関わらず、だ。まあ、「広島に住んでいた」といっても、小学校から高校卒業までの間のこと。この時期は買い食いが家訓として禁止されていて、外食する機会がほとんど無かったので知らなくて当然だが。

最近、ネット経由でこのゴッドバーガーのうわさをひしひしと耳にするようになってきたので、実際に訪問して確かめてみることにした。

ゴッドバーガーは、ラッキーピエロ同様「オーダーしてから作るハンバーガー」で、「バーガーのサイズがデカイ」という特徴がある。やはり、普通な事をやっていたのでは大手チェーン店にはかなわない、ということなのだろう。100円バーガーなんて価格破壊を大手が仕掛けてくる以上、個人経営バーガー店は「高くてもお客さんが納得するモノ」を出すしか生き残る術がない。そうなると、「デカい」というのは簡単かつ確実な集客戦術になりうる。「高くて、サイズは普通だけどそこそこ美味い」という路線を狙うとモスやフレッシュネスバーガーとかぶってしまうので、サイズで訴求するのが一番だ。

ただ、このゴッドバーガーの面白いところは、単に「デカい」という事だけではなく、自分好みのハンバーガーを作ることができるということだ。トッピングは自由自在にできるらしく、何でもその組み合わせ総数は500通り以上もあるとか。お会計をする時、お店の人は費用の積算が難しそうだが、これは面白い試みだろう。ますゐ全メニュー制覇プロジェクトが終わったら、ゴッドバーガー全メニュー制覇を・・・あ、冗談です。

壁には、「豆乳のトウフステーキ レギュラー400円、ジャンボ300円」と表示されていた。豆腐をバーガーに入れるというのはちょっと斬新な発想だ。しかし、「豆乳の豆腐ステーキ」って一体なんだろう。不思議な表現だ。

シンプルな店の入口。ちなみにテイクアウトするときも店内注文でOK(小窓は不要)

入り口付近。

ぱっと見た感じ、とてもハンバーガー屋とは思えない。要するに、われわれは大手チェーン店の店舗スタイルというのを非常に見慣れてしまい、「ハンバーガー屋というのはこういう外観である」という先入観を植え付けられてしまっているのであった。そのせいもあってか、今まで一度もこのお店の存在に気づかなかったわけか。

このお店の外観だと、せいぜいたこ焼き屋って感じなんだよなあ。イメージとしては。

ゴッドバーガーのメニュー一覧

メニューはこんな感じ。

なんでもかんでもトッピングできるのかと思ったら、

色々な具材をプラスして、オリジナルバーガーを作ることができます。プラスできる具材は、
のり20円、おもち100円、チーズ40円、ベーコン40円、レタス40円、トマト40円、ロースハム60円、玉子60円です。

なんだそうな。あ、さすがに好き勝手にはやらせてくれないのか。ハンバーグの上にビフテキ乗せる、とか。それにしてもお餅ってのは何だかすごいな。食べにくそうだ。

こういうトッピング、面白い試みだと思う。大手でもやればいいのにね、勿体ない。あれこれトッピング材料を用意しなくってもいい。激辛ハラペーニョの輪切りトッピング30円、があるだけでもいいや。結構それで人気出ると思うんだけど。

メニュー名だけでは、どんなバーガーなのか分からないものが多い。パイナップル入りだと「ハワイアン」、テリヤキ味だと「スイート」、ケチャップ味だと「ヤング」など。そうか、ケチャップはヤングなのか。ちなみに、このお店で最安値のバーガーは「コロッケ(小)」で210円。コロッケがヒエラルキーの最下層に位置しているのは、「ラッキーピエロ」と一緒。

英語のメニューもあるのだ

興味深かったのは、日本語メニューの隣に英語メニューが用意されているということだ。まあ、英語メニューといっても、商品名を英語化しただけなのだが。面倒くさいと思ったのか、商品紹介の文章は割愛されていた。HawaianだのYoungとメニュー名に記載されていて、これだと注文はしやすくなったが、やっぱり何が何だかわからない料理だ。ガイジンさんは「Young? Why?」といいそうだ。いや、それは日本人の僕でもわかりかねる。

統一感の無いおすすめセット6種類。目移りする。

おすすめセットメニュー発見。AからFまであるのだが、バーガーはどれも種類が違うし、セットになっているサイドメニューもばらばら。

まるで重しでも載せたかのような、のっぺりした店の屋根

横川駅方面からみた、お店の遠景。ずしんと重くのしかかったような緑のひさしが気になる。本来、この広いスペースをキャンバスとして、ゴッドバーガーここにあり、といった広告宣伝をすべきだったのかもしれない。どんな事情があったのかは知らないが、何もされないまま今は放置されている。謎だ。景観条例なんてものは広島には無いぞ。

なるほど、この外観だったら見過ごしてもおかしくはない。

ゴッドバーガー店内。情報が氾濫している

外装ののっぺり加減とは裏腹に、店内は情報密集地帯となっていた。ただでさえメニューが多いお店なのに、オーダーカウンターは比較的狭い。もう、どこを見ていいのやら、であっぷあっぷしてしまった。どれも食べたい!でも物理的に食べられない!で、何を頼めばいいの!?と。

ちなみにこの日、ここに到着する前には蕎麦屋2軒ハシゴしてお酒を4合飲んでいるありさま。お酒の締めに軽く、というにはえらくヘビーなお店を選んぢまったなあ。

ロイヤルゴッドバーガー+ドリンク+激辛ポテトの組合せ

あたふたしながら、オーダーを途中で変更しつつ、お金を支払った。しばし、待つ。マクドナルドみたいに、作り置きしておいたミートやパティを電子レンジでチンして出すお店とは違う。結構待たなくてはいけない。それも、風情があってよろしい。店内には漫画本が置いてあって、まるでお好み焼き屋の様相だ。

おっ、「おいしんぼ」が置いてあるぞ。グルメ漫画が置いてあるハンバーガー屋、というのはちょっと面白い。

さて、10分だか15分だか待って、ハンバーガー到着。ロイヤルゴッドバーガー(ジャンボ)+激辛ポテト(S)+ファンタアップル(サイズ忘れた)。木のプレートに載せられて出てくるあたりが可愛い。・・・が、白い紙包みに覆われたハンバーガーがちょっと異様だ。うわさに違わず、でかいぞ。そりゃそうだ、あえて「ジャンボ」サイズを注文したんだから。

このお店は、バーガーのサイズは「レギュラー」「ダブル」「ジャンボ」の3種類ある。ちなみに、今回注文の「ロイヤルゴッドバーガー」の場合、レギュラー550円、ダブル1,000円、ジャンボ1,100円と値段が上がっていく。1,000円を超えるハンバーガーというのはそれほど珍しくはないが、大抵そういうバーガーを出すお店というのは小きれいで、ハンバーガーにナイフとフォークが添えられているようなお店だ。しかし、こうも土地密着型B級グルメの王道をいくお店で、1,000円のK点越えを達成しているのを見ると驚きを禁じ得ない。コロッケバーガーを210円で出すお店が、1,100円ものバーガーを用意するとは。一体どんなからくりになっているのだろうか。ちなみにコロッケのジャンボは420円。

ゴッドバーガーで一番高い、ロイヤルゴッドのジャンボ。

じゃーん。これがゴッドバーガーの最高級品、ロイヤルゴッドバーガージャンボ。

ハンバーガーを掴む手を、思いっきり大きく広げないといけない。手が小さい女性や子供は掴むことすらできないかもしれん。それくらいデカイ。

ロイヤルの名にふさわしい、分厚いバーガーなのであった

具は何が入っているのかな、と。

すまん、食べている最中は夢中で、中の具についてはよく分からなかった。

トマト輪切り、サニーレタス、目玉焼き、ミート、オニオンスライス、ベーコン(ハムだったかもしれない)、あと、チーズが入ってたような入ってなかったような。

かじりつく、というより押し込む、が正解な食べ方

もうね、こんな感じなんですよ。がぶーって食いつく。いや、食いつく、というよりも、まずハンバーガーに口をあてて、次に両手でハンバーガーをぐっと握り、口の中に押し込むように左右に揺すって、ぐいぐいと。

「食べる」というよりも「押し込む」でした、まさしく。こうなると、「あごが外れちゃいそう」「たれがこぼれそう」「具が溢れちゃいそう」という不安事が頭のなかをぐるぐるしちゃって、「必死に食べる」という感じだった。

食べた後は、満腹感もさることながら「食べたー!」という達成感、爽快感すら漂った。うん、これはおいしく、楽しめるハンバーガーだ。いいねぇ。

ビールのつまみに、と思ったらこのロイヤルゴッドバーガー1個で十分すぎる。ビールを飲み飲み中の具をつつき、最後「締めに炭水化物が食べたいのぅ」と思ったら、パンを食べる。自己完結型といえる。家の近所にこんなバーガー屋があったら頻繁に通いそうだが、幸か不幸か広島に一店舗あるだけ。帰省時のお楽しみとしてとっておくことにしよう。

ごちそうさまでした。

(2005.09.16)

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