1時間ホルモン食べ放題980円

ホルモン焼肉が1時間980円で食べ放題だ、という。ただし平日のお昼限定。

・・・そんな話を耳にしてから、確認のためお店に突撃するまで、さほど時間は空かなかった。ドカンと胃袋にモノを入れてみたい気分だったということもあるし、「焼肉を1時間で食べ放題といっても、一体どれだけ食べられるのか?」という疑問やら興味やらがあったからだ。

単に腹を満たすだけなら、東京にその手のお店は数多ある。しかし、「肉を1時間以内にガンガン焼いて喰え」というのは、なんだか挑戦状っぽくておかでん好みだった。そんなわけで本日は肉曜日。

住吉駅出たところ

場所は、都営新宿線住吉駅から出て数分のところにある。都営新宿線自体が微妙な使い勝手の路線であるのに加え、平日昼ということでのんびりした雰囲気だ。

炭良ほるもん外観

今回訪問するのは、「炭良ほるもん」というお店だ。「炭良」とかいて「すみよし」と読むらしい。このお店、恐るべきことに24時間営業のスタイルをとっている。繁華街ならまだ「夜の仕事終わりの人の集い場」として24時間営業が成り立つかもしれないけど、都心からややずれた住吉の地で商売が成り立っているのだからすごい。誰かに頼まれて24時間やっているわけではないので、ちゃんと「儲かるから」やっているのだろう。誰だ?明け方に肉なんて焼いてるヤツ。

タクシー運転手さんや夜勤の人にとって、朝早くからやっているお店というのは重宝する・・・というのはよくわかる。仕事終わりに、牛丼屋やファミレスでは満たされない気分発散、ってのが誰にでもあるものだ。そういう人にとって、焼肉でガツンと一日を締めくくることができるこのお店は貴重だと思う。

1時間食べ放題ランチ980円

店頭に、「平日限定 1時間食べ放題ランチ」という張り紙があった。そうそう、これだよこれ。am5:00~pm4:00、というのが強烈。おい、朝5時から食べ放題やってるぞ。

これなら、「平日ランチのために職場を抜けて住吉なんて行けないよ!」という人であっても、通勤ついでに朝ご飯に立ち寄ることができるだろう。しこたま1時間焼肉を食べてから出社しても、始業には間に合う。ただし、かなり焼肉臭い服に仕上がっているので、すぐに周囲にバレるけど。

最初、このお店の話を聞いたとき、真剣に「出勤前に食べてみようか?」と考えたものだ。「早朝焼肉食べ放題」というのは、まさにエクストリーム出勤であり、ワクワクさせられたからだ。しかし、そうはならなかったのは、運良く平日午後に会社が休みになったこともあるし、「朝お腹いっぱいになったら、一日中仕事にならん」という恐怖感があったからだ。

店内の様子

店内に入ると、14:30だというのに客席はいっぱいだった。見ると、4人席を一人客が占めているテーブルもある。なるほど、七輪の置き場とか換気口の場所の都合で、焼肉屋で「相席」というのは難しいからな。僕のように一人で訪れる際は、ちょっと気をつけた方が良さそうだ。お店に迷惑をかけないよう、ピーク時を外した方がよいかもしれない。

食べ放題らしきものを食べている男女がいる一方で、陽気に盛り上がっているテーブルも多い。昼酒を楽しんでいるからだ。おお、昼から豪快だねえ。そんなお客さんはスーツ姿だったりするので、仕事を抜け出して宴会をやっているのだろう。・・・いや、さすがにそれはあんまりか。じゃあ、昼で仕事が終わり、ここで宴会をやっているということか。

そういう「酒アリの宴会」をやっている席は、おおよそ食べ放題ではなく肉の単品注文を繰り広げていた。1時間時間制限なんてイヤだ!腰を落ち着けて飲みながら食べたい!ということなのだろう。

昼間は食べ放題一辺倒で儲けなんて殆ど出ない、というわけじゃないんだな。きっちりと酒を飲んで肉を頼むお客さんだっている。だから商売が成り立っているのだろう。

食べ放題ランチのメニュー

とはいっても僕は断然食べ放題派だ。980円、というのが嬉しいじゃないか。外税だけど。

「すたみな太郎」だと、1,200円くらいでカルビとかロースの肉も含まれたランチ食べ放題があるよ!そっちは90分制なのでお得だよ!というのは承知しているけど、敢えてここはホルモン漬けの食べ放題であるこのお店を推したい。ストイックでいいじゃないか。ひたすら内臓肉を食らいつき、引きちぎり、嚥下する。野生な気分が蘇ってくる気がする。

「ホルモン食べ放題?味に飽きてくるんじゃない?それに、クチャクチャ噛んでいるうちに顎が疲れてきそう」

職場の同僚たち7-8名に声をかけていたのだが、全員が冷淡な反応をし、誰一人この話題に乗ってこなかった。案外僕の趣味嗜好って、市民権を得ていないことなのかもしれない。そうなのかなぁ。というわけで今日は僕一人ぼっち。

お茶、ライスなど

今回の食べ放題は、肉としては

ホルモン、ハツ、レバー、タンシタ、鶏もも、砂肝

の6種類があり、それ以外にライス、スープ、お茶がおかわり自由(セルフサービス)となっている。

ちょうど僕はドリンク(緑茶と烏龍茶。ペットボトルのまま)が置いてある席のすぐ横に案内されたので、お茶のおかわりに関しては本当に楽だった。手を伸ばせばペットボトル。焼肉って、喉が渇く食べ物なので、水分補給は頻繁に行われる。ここは焼肉一等地やで!誰にも手放さんぞ!

さあ、食べ放題開始

オーダー時、店員さんから「タンシタもう売り切れちゃってますけどOKですか?」ときかれた。あれっ、売り切れっていうのがあるのか。タンシタがないのは惜しいけど、OKでございます。お願いです食べさせてください。

ところでタンシタってなんです?とは聞けなかったが、そういえば食べたことがない気がする。

後で調べたら、豚タンの根元下、顎と舌とを繋いでいる部分なんだそうで。だから、タンそのものではない。そうなのか。てっきり、「舌の下の部分」なんだと思ってた。

とりあえず僕としては、鶏ももがあるだけOKだ。鶏ももが一服の清涼剤。これがないと、本当に内臓肉三昧になって早々にうんざりしてくる予感。

肉盛り合わせ

14:31、最初の肉が到着。一発目は、おまかせで肉の盛り合わせがやってくる。これを食べ終わったら、あとは個別で頼むもよし。

手前から時計回りに、鶏もも、砂肝、レバー、ホルモン、ハツ。

さて、1時間の食べ放題だから終了は15:31か。とにかく焼きまくろう!

想定されるのは「肉をチンタラ焼いているうちに時間が過ぎ去り、結局炭火と戯れていただけで終わり」というパターン。そうならないように、積極的に、むしろ前のめり気味に肉を網に並べていこう。食べるのはその合間だ。

とりあえず、焼く

というわけで、七輪いっぱいに肉を並べてみた。

うわあ・・・ゲーム終了間際のオセロみたいだ。白と、黒。網の上にびっちり乗っている。

網そのものよりも七輪の有効加熱範囲は狭い。必然的にギュウギュウ詰めになる。

意気揚々

14:34
早速肉が焼けたので、食べ始める。食べ終わりに脂汗をかいているかもしれない自分の姿と対比するため、自分の写真を撮影しておく。

早くも焦がす

14:39
自分の食べるペースを考えずに肉を並べまくったので、危なく大量の肉を炭にしてしまうところだった。あわてて網の端の方に肉を一時退避。総員待避!一旦撤収だ!

「焼肉食べ放題なんていっても、狭い七輪で食べ物を奪い合うことになる。大勢の人で行ったら、絶対に時間不足で不完全燃焼になると思う」

と事前予想をしていた。その分、一人だと七輪を独占できるので、食べるスピードは最大化できる筈だ!と。

しかし実際は違った。一人で焼いて、時折肉をひっくり返して、熱いヤツをはふはふ言いながら時間をかけて食べて、また焼いて、ご飯を食べて、ってやってると忙しいったらありゃしない。なんだか、早食いをやっている気になってくる。

多分、一つの七輪で二人が食べているくらいがちょうど良いのだと思う。一人で七輪まるごと、というスペースは若干もてあますし、二人がかりで肉の焼き色を監視していた方が楽だ。

おかわり1回目

14:45、第二陣。

「そうか、15分でひと皿食べられるのか。ということは1時間で4皿?」

と一応の目標が見えてきた。「元をとってやろう」なんてヤラシイことは一切考えていないのだけど、「1時間ホルモンを焼き続けること。」のその先に何があるのか、とても興味がある。

肉を単品で注文することができたのだけど、折角なのであれもこれも食べたい。なので、第二陣も盛り合わせにした。しかし今度は砂肝が品切れとなり、いよいよ残されたのは鶏もも、ハツ、ホルモン、レバーの4種類となった。鶏もも以外はなかなかクセがある食べ物で、あんまり腹一杯食べたいという類いのものではない。

おかわり2回目

15:03、第三陣。がくんとペースが落ちるかと思ったけど、案外落ちないものだな。焼肉の濃い味付けなのでご飯ばっかりはかどってしまう、ということが当初心配だったけど、肉にかかりっきりになってしまいご飯をなかなか食べられなかった。現在ようやく2杯目。スープも2杯目。結局両方とも3杯目には辿り着かなかった。

砂肝が消えた

「あれ・・・砂肝がない」

第二陣の時点で既に砂肝が品切れだったし、店員さんからもそう聞いていたのに、すっかり気づいていなかった。今頃になって気がついた。それだけ浮き足立っていたということなんだろう。気づくのが遅い。

肉を焼きまくる

ちょっと目を離すとすぐ焦げる。かといって、焼きが甘いと大変に危ない。何せ、豚の内臓肉だから。芯まで火を通し、かつ焦げない程度に・・・という絶妙な焼き加減は結構難しい。

ずぼらな僕でさえ火加減に注意していたのは、かなりの量の豚内臓肉を今回一度に食べているからだ。食べる量が多けりゃ、おのずとあたる確率が高くなる。あたりませんように・・・と願いながら、しっかり焼いて食べる。

おかわり3回目。レバーを消した

15:14に第四陣到着。時間的にも、胃袋的にもちょうどこれでいいと思う。なんといいバランスなんだ。

レバー無し

第四陣からは、意図的にレバーを外した。鶏もも、ホルモン、ハツ。

さすがにレバーって食べ続けたいものではない。うまいんだけど、ちょろっと食べるからこそ良いものだ。食べ進めるにつれ、あの独特のモソモソ感に飽きてくる。

「モソモソしているのは火の通しすぎじゃないか?もっと、火を軽く通す程度で」

とか悪魔の囁きが聞こえてくるが、絶対それはやらんぞ。お腹を壊したくないから。

焼きまくり

15:19
残りの肉を全部乗せちゃった。さあもう思い残すことはないか?・・・はい、ありません先生。

よーしでは15:30までに食べきってしまえホトトギス。

最後の1切れ

15:29
うおおおお。

後半、お茶を飲む量が増えてきた。たれの塩分で喉が渇くからだ。

ずいぶんお腹がタポタポしてきたところで、最後の1切れ。ホルモンをクチャクチャ噛んで終了、というのは後味が悪いので、最後は鶏ももにした。

脂ぎった男

というわけで、59分経過時点で食べ終わり。やや脂汗をかいている程度で、ヤラレている感がない状態でごちそうさまとなった。

食べたのは、

ホルモン 4
ハツ 4
鶏もも 4
レバー 3
砂肝 1
ご飯 2
スープ 2
ドリンク 大量

という結果になった。これが多いのか少ないのかわからないけど、一人で1時間だとこんな感じ。で、十分満腹感が得られたし、食べ過ぎて吐き気がしたりお腹が痛くならない程度で心地良かった。大変に満足でございます。

このお店、本当にすごいと思う。頭が下がる思いだ。ただ、これだけ内臓肉系を食べると、当分は食べなくていいやという気持ちになるのも事実。次また訪れるとしたら、ほとぼりが冷めてからだと思う。

・・・あっ!しまった。一昨日、大量の豚モツと鶏レバーを精肉店から買ってきて、モツ料理(600g)とレバー料理(400g)を作り置きしたんだった!「ほとぼりが冷める」どころか、今晩がまさにまた内臓肉祭りだということを忘れていた。いやープリン体が溜まるなあ。たまらんなぁ。