飯田橋に新しくできた、納豆のお店「納豆倶楽部」。
昼間は納豆定食だけの提供で、夜は納豆料理を肴に酒を飲む店となる。 夜でも納豆定食はやっているということだったので、訪れてみた。
あまり広くない店内は満席。 ただし、みんな話し込んでおり、注文がどんどん出ているという感じではない。儲かっているのか、お店のことが心配になる。
酒肴となる納豆料理の品数は厳選されており、さほど種類がない。 どうやって今後飽きさせずに魅力を発信し続けるかは課題だと思う。
ご主人に、「いい醤油がある」「いい塩がある」としきりと紹介したがっている客がいた。 でもご主人は、「いいものを使うと原価があがっちゃうんだよなあ」とのらりくらりと応対していた。 「どうしても時間がないので、仕入れ先をあちこちに設けるわけにはいかない。ある程度絞り込まないと」 とも言っていた。個人商店のお店なら、食材やらなんやら、自分で買ってこないといけない。全部店舗に届けてくれるというわけではない。なので、仕入れ先を増やすというのは厳しい、というわけだ。
商売は綺麗ごとじゃねえんだ、という話なのだろう。道楽気分であれもこれも、と客の言うとおりに取り入れていたら身をつぶす。 「うちはここまでが限界」 とすっぱり切り捨てる勇気も必要。
納豆は二種類。 こだわりのお酒を出す居酒屋のように、もっと納豆そのものにストーリー性を盛り込んで客に提示すると面白い、と思った。 少なくともこの日、僕はどこ産のなんという納豆で、どういう売りなのかということは全く分からなかった。
(2014.03.15)
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