倉敷の駅前と美観地区内にあるお茶屋「つねき茶舗」。
僕が生まれる前からたぶんある、古ぼけた日本茶のお店なのだが、最近このお店が焙煎する「倉敷ほうじ茶」が日本茶AWARDの「香り茶部門」でプラチナ賞を受賞したというニュースを耳にした。
「日本茶AWARD」なるものが権威があるのかどうか知らないし、「プラチナ賞」がどれくらいの価値があるのかはわからないけど、知っているお店がそれなりの賞を受賞したとなれば見逃せない。
買ってみた。
大阪出身、ということで関西なまりの店員さんに、
「100グラムのほうじ茶を買った場合、何杯くらい飲めるものなのか?」
と質問してみたが、全く話がかみ合わず、苦笑いしてしまった。
「どれくらいの器で飲まれますか?」
「湯のみくらいです」
「湯のみといっても大きいのから小さいのまでありますから」
「ええと、じゃあ一杯100mlと仮定して」
「日本茶ですので、一煎目だけでなく二煎目も召し上がられる場合は一概にどれくらいとは言えないです」
ああなるほど。コーヒーだと一杯だいたい子の程度の量、という、目安があるので、ついついそれと同じ感覚で質問してしまった。お茶って、もっとフリーダムな飲み物だったのだな。今更のように気が付いた。
早速家で煎れてみたのだが、もうとにかく香りが違う。新しい畳に替えたときのような、りんとした涼しげな、青いにおいが周囲に漂う。これは明らかに普通のお茶とは違う。なるほど、「香り茶部門」で受賞したのは納得だ。
「ほうじ茶」というともっとくすんだ香りがするものだと思ったが、ここのは若いにおいがする。 味については特にコメントはないが、これだけ薫り高いお茶ならぜひ来客時にでも出したいものだと思った。
(2014.10.12)
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