サイト読者の方が、上京するのでラーメン二郎を食べてみたいと仰る。
この方とはそれまでお会いしたことがなかったのだが、二郎を体験するとなれば俺が出ないで誰が出る、ということでエスコートすることにした。
「ラーメン二郎遍路」という連載をサイトに掲載するくらい、昔は頻繁にラーメン二郎を食べ歩いていた。

しかし今では、ほとんどと言っていいほど、食べなくなった。昨年一年を振り返ってみても、一度食べたか二度食べたか、程度の回数だ。
何故ここまで回数が激減したのか。 やはり、お酒をやめたというのが大きい。
お酒をやめて以降の僕は、性格のあちこちが微妙に変わってしまったし、それに伴って生活様式はがらりと変わってしまった。その一つが、「外食をほとんどしなくなった」。
お酒を飲まずに外食をする、というのが、今だに僕としては納得感に乏しく、外食したいという気になれない。そして、家事をキッチリして家を清潔に保つことができるようになった僕は、家で快適に自炊をすることができるようになった。
昔は「家で自炊をするのは、物理的に苦痛(キッチン周りが物で溢れかえっていたため)」だったけど、今や快適。揚げ物だって抵抗感なくすいすいやってしまう。
それに加えて、二郎を一時僕が愛したのは、「物理的にお酒を飲めなくするためのストッパー」として機能していたからだ。
ビール飲みの僕は、空腹時でないとお酒を楽しめない。満腹になってしまえば、もうそこからしばらくはお酒は飲めない・飲まない。だから、「今日はビールなしの日!おとなしく休肝日にするぞ!」と決めたら、諦めと納得を得るためにとっとと二郎に行っていた。
幸い、僕は「満腹なのだったら、ビールではなくウイスキーを飲めばいいだろう?」という発想はなかった。その点では本当に助かった。
今はもうお酒を飲まない。やめてからもう2年が経った。なので、二郎からも足が遠ざかった。
今回、久しぶりの三田本店。
僕が「二郎遍路」をやった頃と違い、昼営業のみだった三田本店は夜の部も営業をやるようになった。昼はいつもの「総帥」が厨房に立ち、夜はその息子さんが厨房に立っている。
昼からニンニク臭くするのはそのあとの仕事に支障がでるが、夜ならさほど問題はない。うってつけの営業だと思う。
ご一緒した方は、あらかじめ二郎の掟については徹底して予習しており、そつなくお作法をこなしていた。とても見事だった。
僕は、久々ということもあって「小豚」を頼んだ。昔は「大豚」以上の量でないと納得しなかったけど、今ならこれで十分。 時代は流れる。自分も変わる。劣化・老化ではない。地球が回り続ける限り、変わらないものはない。
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