ミスターデンジャーでランチ

「ミスターデンジャー」と呼ばれる松永光弘といえば、デスマッチの鬼とも言われたプロレスラーだ。

ミスターポーゴたちと死闘を繰り広げていた時は、観客を熱狂させ悲鳴をあげさせたものだ。

木製バットに有刺鉄線をぐるぐる巻きにして、そのバットをフルスイングして相手をぶったたく。 それだけでなく、そのバットでキャメルクラッチをする。

デスマッチ、というと、プロレスに馴染みがない人からすると残酷ショーのように見えるだろう。 もちろん、衆人の注目を集めるためにどんどん過激に、危険になっていった部分はあるが、実際はアイディア勝負のクリエイティブな作業だ。

「そうか、そういう凶器もあるか!」「その攻めは想像付かなかった!」と観客をびっくりさせ、そしてその凶器でいかに「これまでになかった新しい戦い方を創造するか」が重要となる。

プロレスは殺し合いではない。だから、ナイフとかピストルとかボウガンとか、本気で人が死んじゃう凶器を使うわけにはいかない。 しかし、相手に「適度に」ダメージを与えなくてはならない。この微妙なさじ加減がプロレスの醍醐味だ。それを「八百長」と言ってしまうのは、あまりに短絡的すぎると思う。

ミスターデンジャー

で、そのミスターデンジャーがやっているステーキ店にようやく訪れることができた。 プロレスラーは常に危険と隣り合わせな職業であり、死なないまでも靱帯を痛めてしまうとか、骨を折るといったことで急に選手生命が絶たれることは珍しくない。 だから、こういう副業は現役時代から積極的にやるべきだし、成功してもらいたいものだ。

ミスターデンジャー

ミスターデンジャーは本店の他に錦糸町にも店があり、レスラーの副業としては成功していると思う。 この日はランチを食べた。味はとても良く、「オーナーの名前で客を集めている」お店とは明らかに一線を画している。これからも頑張って欲しい。

(2015.02.09)

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