
白濁した水炊きは福岡県の名物だ。しかし、東京で食べられる店はあまり多くない。
そもそも、「骨付き鶏肉のぶつ切り」自体があまり関東圏では馴染みがないのかもしれない。
この日、一緒に食事をした人たちに話を聞いてみたが、西日本出身の人はぶつ切り肉に馴染みがあった。
僕自身、広島に住んでいた頃は、ぶつ切り肉で鍋をやっていたし、おでんの具にだってしていた。骨からうまみが出るので良い食材だ。食べるのが若干面倒になるけど。

それでも、白濁スープというのは馴染みがなかったので、やはりこの手の水炊きは福岡ならではなのだろう。

スープだけで楽しみ、肉だけで楽しみ、その後に野菜が鍋に投入されて肉と野菜とスープを楽しむ。
手間がかかる鍋だ。
調理は仲居さんが全部やってくれる。アクを勝手にすくっていると、「こちらでやりますので」と制止されたくらいだ。

味は極上。お値段の事を考えるといつでもお世話になるわけにはいかないけど、納得の味だった。
(2015.02.21)
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