我が家のふるさと納税は、だいたい「予算:1自治体につき10,000円」で全国各地の食べ物を返礼品としてお願いしている。
昔は8万円寄付してmont-bellで使える金券を入手したり、6万円寄付して温泉旅館一泊2食付きの旅行券を頂いたりしていた。でも、子供ができたことだし、コロナであちこち行けないし、自宅であれこれ楽しめる「食べ物」を返礼品として選ぶようにしている。
宮城県名取市から頂いた返礼品は、「仙台せり鍋」。確かこれは10,000円よりも金額が大きかったはずだけど、珍しかったのでお願いしてみた。
ふるさと納税は、せっかくだから「おっ?これは普段食べないぞ?」という地方の面白いものを返礼品にしたい。お米とか肉というのは超実用的でありがたいけれど、いざ自宅に配送されると「日常生活」に溶け込んでしまう。それは残念なので、もうちょっとワクワクする食材を選んでいる。
たとえば殻付きの牡蠣とか。ジビエ肉とか。
せり鍋もそう。
僕は人生でこの鍋を食べたことがなかった。
鴨肉とせり、それだけ。
不安になる。にんじんとか白菜とか、入れなくていいの?
でも、実物が届いてみて納得した。ああ、このせりの量はすごい。これだけムシャムシャ食べていれば、他のものはいらない。
食べやすいサイズにせりを切るのだ、と説明書に書いてあったのでカットする。
危なく根っこの部分を捨てかかったけど、根っこはせり鍋で大事な場所だということを知って間一髪セーフ。
鴨肉をつゆで煮ながら、せりをさっと茹でてしゃぶしゃぶ風にして食べる。
あっ、これはうまい。こんなにシャキシャキした食感だったとは、知らなかった。
よく考えてみれば、せりはこれまで「七草粥」の時くらいしか食べたことがなかった。ちょこっと「7天王のうちの一角」として出てくるキャラクターで、粥として煮込まれているので食感もへったくれもなかった。でもこれは違うー!
こんなにびっくりし、満足した食事というのは近年久しぶりだ。自分の無知を学ばせてもらった、とも言える。いやー、今後定期的にせり鍋は続行したいものだ。
でも、子供がせりを食べるかどうかは、ちょっと不安。「今晩はせり鍋だよ!」って親は喜んでも、子供はブーブー文句を言いそうだ。
(2022.02.16)
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