5月12日、テレビ東京の経済ニュース番組「ワールドビジネスサテライト」を見ていて驚いた。
「ガチ中華」という言葉がニュースの中で出てきたからだ。
そのニュースでは、東京界隈で「中国人による、日本人に媚びない中国人向けの味付けの料理を出すお店が増えている」というものだった。その際、こういう本格的な中国料理を出すお店の通称として「ガチ中華」という言葉を使ったのだった。1度ならずとも、何度も。
なぜ僕が驚いたのかというと、この言葉は僕が自然発生的に使い出したものだからだ。過去の記事を検索してみると、2019年6月の文章で初登場しているようだ。
僕はあまのじゃくな性格なので、巷に出回っている、微妙な呼称は使いたくないと思っている。たとえば、「立ち食いそば」のことを一度も「立ちそば」と言ったことはないはずだし、ジャポネのようなお店のことを「ロメスパの店」と呼んだこともないはずだ。真似るのが恥ずかしい。
なので、「ガチ中華」という言葉も、おそらく僕の観測世界の中では使われていない言葉だったと思う。ちなみに、2019年2月時点の文章では「ガチな現地人向け料理店」という表現を使っているので、まだこの段階では「ガチ中華」という言葉は自分の中では生まれていなかったと思われる。
ワールドビジネスサテライトのニュースを見て、「俺が発明した言葉が使われている!」と思っているわけじゃない。そこまでうぬぼれてはいない。だって、読者数一桁の限界集落的webサイトであるここで、何を書いても外部に伝わる訳がないじゃないか。
でも、自分と同じセンスの言葉が世に流通していると、どうも落ち着かないんだよな。最近でもガチ中華のお店には時々行ってるけど、流行りに便乗しているようで。
でも、今さら別の言葉を作って、その表現に乗り換えるのもバカバカしい。このサイトではこっそり「ガチ中華」という言葉を使い続けようと思う。
(2022.05.12)
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