作り置きだからといって舐めちゃいけない、「ラッコズニューヨークスタイルピザ」で大きなピザを頬張って満足

東京都北区王子。京浜東北線の駅がある場所だ。

この駅の近くにあるピザ屋に、久々に訪問してみた。ちょうど王子に用事があったからだ。

お店の名前は「ラッコズ ニューヨークスタイル ピザ」という。その名の通り、NYスタイルのピザを出す。

ナポリピッツァを売りにするお店はそれなりにあるけれど、NYスタイルのピザを標榜するお店を僕は聞いたことがない。要するに宅配ピザやコストコのピザをイメージすればよいのだろうか。いや、宅配ピザは「イタリア発NY経由日本着」のピザだ。NYっぽさはずいぶんスポイルされているだろう。

このお店のびっくりポイントは、写真のようにピザの大きさだけじゃない。ピザが作り置きされ、ディスプレイされていることだ。オーダーが入ったら1ピースを取り出して、温め直してくれる。お、おう、ピザってそういうのもありなのか、と初めての人ならびびる。

だって、ピザというのは焼き立て命っていう雰囲気バリバリじゃん。特にナポリのやつは。それが堂々と作りおきされている。むしろ、誇らしげに。

それもそのはずで、とにかくサイズが大きい。おそらく1/8枚サイズの1ピースを食べただけでも結構お腹がいっぱいになる。こんなスケールなら、1枚まるごと焼いてもらったら到底食べきれない。

なるほど、NYのピザはデカい、という話は聞いていたけど納得だ。デカいものをバクバクと1枚まるごと食べるのではなく、何分の1かにカットして、それを食べるわけだ。だから、温め直しも当然のことだ。

「小渕恵三は冷めたピザほどの魅力しかない」と当時の日本国首相を揶揄したのはニューヨーク・タイムズだ。なので、ニューヨークにおいても「冷めたピザ」は美味しくない、と認識されているらしい。でも温めるとどうだ、旨さが俄然復活するじゃないか。いいぞ、これ。

もちろん、びょーんと伸びるチーズだとか、ドロっとこぼれ落ちてくるトマトソース、といった3Dの迫力には乏しい。でも、「デカいピザを心置きなくかじりつく」体験の喜びは味覚を増強させ、より強い旨さを感じさせる。

平日ランチセットで800円。ピザ1切れ、スープ、サラダ、ドリンク。たまに食べるにゃいいお店だ。また訪れたい。

(2022.04.06)

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