「肉汁麺ススム」という豪快な名前の店で豪快に食べる

秋葉原に「肉汁麺ススム」というお店があることは以前から知っていた。

いつか行こうと思いつつ後回しになっていたが、今回ようやく訪れることができた。

名前からして迫力がある。「肉汁麺」という漢字一文字一文字が、なにやら男臭いというか、ガツンというインパクトがある。

いや、「男臭い」という言葉はジェンダーフリーの現代においてはNGワードか。女性だって肉汁麺好きだよな?きっと。

その「肉汁麺」という言葉のあとに、「ススム」という言葉がついているのが圧が強い。迫力がある。

そういえば、「日本一ごはんがすすむラーメン おとど」というのが東京にはあるけれど、それに匹敵する迫力。

東京界隈じゃ、「ラーメン二郎」というブランドが大迫力ラーメンの代名詞となっていて、「二郎系ラーメン」と称されるだけで迫力がある程度保証される。そうなってくると、他の店は「二郎系」とは違う言葉で迫力をどうやって出していくのか、という課題が出てくるが、この「肉汁麺」はその一つの回答という気がする。

メニューを見ると、醤油ベースのラーメンに炒めた肉がトッピングされたものらしい。

レベル1が肉130グラム、レベル2が200グラム・・・と肉の量が選べる。

せっかくだから、一番量が多いやつを注文して「もう食べられない、頼みすぎた」と後悔するくらい自分をむちゃくちゃにしてやろうと思った。でも、メニューに書かれている「肉汁麺レベルMAX」は2,080円。さすがにラーメンに2,000円オーバーを払う気合いは僕になかったので、やめた。

ちなみにMAXを頼むと、肉は800グラムになる。ラーメンのトッピングの具で肉800グラムって、一体どんな世界なんだ。肉を食べているんだか、麺を食べているんだかわからなくなりそうだ。それはそれで見てみたい気がする。

今回は「ラーメンを食べる」つもりで訪れているのでレベル3(270グラム)1,080円でやめておくけれど、次回以降「肉が食べたいな」と思った時の選択肢としてこのお店のことは覚えておこう。

ということで、レベル3(270グラム)+辛味のトッピング+炊きたて白飯(並)。1,280円。

僕が量が多いメニューを選んだとはいえ、ラーメン屋で1,000円札1枚じゃ済まないことが増えてきた。時代だな。

豚バラ肉は、片栗粉か小麦粉かわからないが、粉をまぶしてから炒めたもの。表面に衣がついた状態。それが同じく豚バラ肉をトッピングとして使う徳島ラーメンとの大きな違い。衣の弾力が結構強いので、好き嫌いがわかれるところ。

味に関しては、すき焼き風。でもラーメンとして成立させるために、すき焼きのつゆではなくだしのきいたスープに仕上がっている。見た目以上にコッテリしておらず、食べやすい。

肉をドスドス食べる分には、ラーメンである必要はあまり感じない。下はごはんで、丼にしたほうが完成度が高い気がする。麺と具とがベストマッチングという気がしなかった、というのが正直な感想だ。

でも僕はこの組合せがちょうどよい、と思った。というのも、丼だったら満腹感が強すぎる。「さあ!肉を食べるぞ!」という気合いがあっても、白米と一緒に食べていたらあっという間に満腹だ。一方、ラーメンだったら肉にもっと集中できる。気合いが持続できる。

そんなわけで、このお店は結構気に入った。また機会があったら訪れたい。ただし、人によって好き嫌いが分かれそうなお店ではある。

(2022.11.25)

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