過去何度もホットクックで作っている台湾カステラ。
メレンゲづくりに失敗したり、焼き加減がうまくいかなかったり、「方向性はなんとなくあってるんだけど、もうちょっとどうにかならないかなあ」という味に仕上がることが多かった。

今回が何度目になるかわからないが、ようやくまともに焼くことができた。
もともとお菓子作りは嫌いじゃないけど、本格的にやるつもりはなかった。しかし、台湾カステラのせいで引くに引けなくなって、電動ハンドミキサーを買うに至る。

このハンドミキサーが画期的だった。
これまで、メレンゲを一生懸命作ってきた労力はなにか前世の罰なのか、というくらい苦痛だったのに、なんとラクなことか。たぶん、ここ最近物欲に任せて買ってきた家電製品全般の中で、最も体感として「ありがたい」商品だった。
ロボット掃除機だろうが電動昇降式デスクだろうが、そんなものに対する喜びの比じゃない。ああ、ラクだ。ラクってすばらしい。

良い焼き加減。
ベーキングパウダーを入れないで焼く台湾カステラは、卵の白身を泡立ててメレンゲを作ることでふわっ、しゅわっとした食感を作る。メレンゲが満足行く出来になれば、ずいぶんクオリティがあがる。
ところで台湾カステラってなんだ?
最近、数年ぶりに旧友の台湾出身者・Fishとやりとりする機会があった。
「台湾カステラって知ってる?」
「知らない」
一刀両断だった。そりゃそうか、「日本カステラって知ってる?」といきなり外国の人に聞かれたら、僕だって「知らない」と答えるはずだ。
ネットで調べて、「台湾だと「古早味蛋糕」って言う料理らしいよ?」と聞いてみたら、「ああ、それなら知ってる」と答えてくれた。
なにせ今やすっかり疎遠がちになっちゃったので、彼女との会話はそこで途切れてしまったのだけど、一体台湾ではどのように食べられているのか、未だに気になる。
そう思っていたら、東洋経済オンラインで台湾カステラに関する記事が掲載されていた。これを読んで、なるほどー、そういうことなのかーと感心した。
https://toyokeizai.net/articles/-/662591
台湾では「蛋糕」を「ダンガオ」と発音し、「ガオ」は「高」という漢字と同じ発音になる。「高」というのは出世するなどといった演技の良い言葉でもあり、ゲンをかついで「蛋糕」を買って食べたり神様へのお供物にするのだそうだ。
(2023.01.09)
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