バインミーの旨いお店が増えてきたなぁ

東京界隈でガチな中国料理店が増えてきたのは言うまでもない。

コンサバティブな住宅地に住んでいる人ならば実感がないかもしれないが、住宅と商業地がごちゃまぜになったようなエリアだと、日本人客がそもそも眼中にないような容赦ないガチ中華が増えた。

一方で、地味にジワジワと勢力を増やしているのがベトナム料理のお店だ。お国柄なのか、中国料理店のようにド派手な看板、目立つ立地ということはなく、多くは雑居ビルの2階とか、地味な場所にある。

そして、ベトナムの食料品を扱うお店もちらほら見かけるようになってきた。せっかくこういう環境に住んでいるのだから、もっとわが家も自炊の食卓でベトナム料理を登場させて良さそうだ。食材が手に入りやすいんだから。

ベトナム料理のお店だと、フォーを扱っているのはほぼマストだ。これはこれで美味しいんだが、想像の範疇を超えることはない。日本のラーメンみたいなガツンとした麺+スープ料理に慣れていると、ベトナムのフォーは優しい味であり、目を見張る驚きは少ない。

しかし、驚かされるのがバインミーの美味さだ。

気のせいなのかそれともほんとうなのか、バインミーがうまいお店が多い。

バインミーはバゲットに野菜を挟んだベトナム風サンドイッチだ。ベトナムがフランスの植民地だった名残りだということだが、パクチーをはじめとする野菜がギッチリと挟まったサンドイッチはまさにベトナム。うまいこと文化が融合したものだな、と感心させられる。

日本でバインミーがうまいというのは理由がよくわからない。バゲットをベトナムから冷凍で輸入するのは大変なので、さすがにバゲットは国産だろう。でも、僕が食べたバインミーはどこもバゲットがパリッと焼けていて香ばしくてうまい。そしてそのパリッと感と、野菜のボリュームが緩急入り混じってとてもいい具合だ。

今回、なんの前知識もなく蔵前のバインミー屋さんで食べたのだけど、「うまいなぁ」と思った。

バインミー単体で780円だった。この野菜の量と味の満足感で780円だったら、大手ファーストフード店でハンバーガーを買うよりこっちの方が僕の好みだ。

(2023.01.20)

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