この日、所要で江東区豊洲を訪れていた。
ビジネス街と高級タワマン、そして巨大商業施設「ららぽーと」がある職住商が一体となったエリア。東京でもちょっとめずらしい空間かもしれない。
僕は20世紀の頃からこの豊洲を知っているが、その当時はIHIの造船所が多くの場所を占めていたものだ。「豊洲は肉体労働をする人が多いので、味付けが濃くてボリュームがある料理を出すお店が多い」とまで言われたものだ。
それがどうだ、今や肉体労働をする場所ではすっかりなくなってしまった。むしろ頭脳労働をする人向けのオフィスが立ち並ぶ。
山手線が走るエリアから少し離れているとはいえ、物価はなかなかなものだ。いざお昼ごはんを食べようとすると、丸亀製麺とかかつやとか、チェーン店を除くとそれなりの値段になってしまう。そして安いお店はお昼時には大行列だ。
すっかり昼食難民になってしまったので、ららぽーとのレストラン街を歩いていたらみつけたのがこのお店。
ビュッフェ専門店なのだが、値段にびっくりした。税込み1,099円。
えっ、豊洲なのに?ららぽーとの中なのに?食べ放題なのに?
このお店「グランビュッフェ」には4パターンのメニューがある。一番安くて料理の選択肢が少ない「ライト」からはじまって、「スタンダード」「スペシャル」「プレミアム」となっている。値段が上になると小籠包、ステーキ、寿司・・・と豪遊できるようになってくる。
僕が選んだのは最安値の「ライト」なのだが、お昼だとさらにこのコースで「45分限定」プランが存在するのだった。それが、1,099円。時間無制限のライトコースなら1,649円なので、相当安くなっていることがわかる。
どうせ平日、仕事の合間のお昼ごはんだ。仕事をサボる気でもなけりゃ、45分でちょうどいい。最高じゃないか。
もともと1,649円のコースなので、料理の種類もクオリティも満足いくものだ。ドリンクバーは別料金だけど、全く問題ない。45分ともなると、料理を取ってくる、食べる、また取ってくるの動作だけで精一杯だ。まったりドリンクバーでジュースやコーヒーなんて飲んでいる場合じゃないんだよ。水で十分だ、水で。
そんなわけで、豊洲界隈においては、そんじょそこらの飲食店よりも安い値段で食べ放題ができてしまう、という状況があるのだった。ただし平日で、45分限定プランに限る。
(2023.01.16)
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