埼玉銘菓「やわらか」は本当に柔らかかった

埼玉県の熊谷を訪れた際、駅の売店で見慣れないお菓子が売られていた。その名前は「やわらか」。

埼玉といえば、「草加せんべい」と「十万石饅頭」のイメージが強すぎて、次点で「十勝甘納豆」というのが僕の認識だった。この「やわらか」というお菓子は初めて見た。

このお菓子は「生サブレ」だ、と解説されている。それなのに、「丁寧に練りこまれた香ばしい生地を、やさしく焼き上げた」と書いてある「生」というのは「加熱していない」という意味ではないのだな。日本語は難しい。

半日後、埼玉から東京に戻る際に、「そうだ、『やわらか』を食べよう」と思ってかばんから「やわらか」を取り出してみた。

すると、「やわらか」という商品名に偽りなく、かばんに入れていたせいでお菓子が潰れていた。

「かたい」という商品名じゃないんだから、もっと丁寧に扱えばよかった。僕は後悔した。

たぶん、僕みたいな人間は、老人になったときに「家電製品が動かないぞ!どうなっているんだ!」とコールセンターに抗議の電話をかけるのだろう。そしてオペレーターから、「お客様、電源ケーブルがコンセントにちゃんと刺さっているかどうか、確認していただけますか?」と言われて、「俺がそんな初歩的な間違いをするわけないだろ!馬鹿にしてるのか!・・・あれ?コンセントにケーブルが刺さっていなかった」という展開になりそうだ。

(2023.11.04)

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