「うどん酒場」というお店

暗い夜道の傍らに、ぽつんと明かりが灯っている場所がある。のれんが下がっているので、そこが飲食店であることが知れる。

軒先に掲げられた看板には、「うどん酒場」と書いてある。えっ、うどん屋さんなの?それとも飲み屋さんなの?

このお店は、荒川区の日暮里と三ノ輪の中間にある。バス通りなので、バスの車窓から「えっ!?」と気がついた。

気になるのでいつか訪れようと思ったのがかれこれ5年前、ようやく今回潜入することができた。

なんでこんなに時間がかかったのかというと、このお店の営業時間が「18:00~27:00」だからだ。たぶん。正確な営業時間はわからないのだが、概ねそんな感じ。

僕はお酒をまったく飲まないし、今じゃ小さい子どもが我が家にいるし、こういう夜営業のお店を訪れる機会は全くない。そもそも、メシしか食べない人が客として飲み屋さんののれんをくぐることの良し悪しというものもある。

たぶん、「うどん」を銘打った酒場なので、うどん目当ての客も受け入れてくれるとは思うんだが・・・でも、それにしては営業時間が酒飲みしか眼中になさそうだし・・・。

そんなわけで、ずっと気になっていたのだった。

駅前のお店ではない。いくらバス通り沿いとはいえ、周囲は住宅地だ。23時頃に閉店するなら、まあわかる。でも、おそらく深夜3時くらいまで営業しているとなると、一体誰がそんな時間にやってくるんだ?と不思議だ。あいにく、深夜時間帯にあの辺りをうろつく機会が僕にはないので、確認のしようがない。

このお店の目の前には、デニムでおなじみ、「エドウィン」の本社があった。ひょっとすると、エドウィンの社員さんが夜遅くの仕事終わりに立ち寄るお店だったのかもしれない。しかし、2018年にエドウィンは目黒に移転してしまった。一体どうなることかと思ったが、今ではビル一棟まるごと、スポーツ用品のSSKが東京拠点として利用している。今ならSSKの社員さんのたまり場になっている・・・のだろうか?

コロナ時期は昼営業をやっていた時期もあるようなので、そのときに行っておけばよかったと思いつつ、コロナ自粛があけてはや1年。我が家も子どもが大きくなってきたので、そろそろ夜の営業時間帯に家族で訪れてみよう。

店内はカウンター席のみの居酒屋さん。うどんを食べている食事客はおらず、ボトルキープした焼酎を飲んでいる常連さんだけだった。

そんなお店なので、僕ら酒を飲まない子連れ客は居酒屋営業の邪魔をしてはいけない。できるだけ早い時間に訪れ、お酒を飲むお客さんがどんどんやってくる前にさっと食べ終わって退店しておきたい。あと、もちろん子供の分も含めて一人一杯は最低でもドリンクを頼んでおきたい。

弊息子タケは、カウンター越しに見える厨房に興味津々。

つい先月吉野家に行った際、吉野家の厨房でさえ「一体何事だろう!?」と立ち上がって様子を見ていた彼。いろいろな料理をその場で作る居酒屋の厨房は、彼にとっては気になる存在だった。

うどん酒場でうどん。

わざわざ「うどん酒場」を名乗るくらいだ、絶対にうどんがうまいに決まってる。そう思ってこのお店を訪れたのだが、案の定相当美味しかった。

弊息子タケは、コシのあるうどんをなかなか噛み切れず、長い麺と戦うために椅子から立ち上がってすすりあげていた。もちろん両脇にいる僕ら両親に止められたけど、うどんに夢中だった。良いお店。

なお、お酒を飲んでいる常連さんは、うどんではなく焼きそばを注文していた。おそらく、うどんはもう食べ慣れてしまったのだろう。ちなみに焼きそばは、ごく普通の市販の麺だった。

(2024.03.16)

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