
デニス・ホリングスワース展を見にヒカリエに訪れていたのだが、隣のギャラリーがなにやら賑やかだ。人がたくさん訪れている。
しかも、作家本人によるトークショーがちょうどこれから開催されるということで、トークショー会場にも人がいっぱいいる。
誰だか知らない人だけど、入場無料だし繁盛していたので、中に入ってみた。

世界遺産を数日間にわたりひたすら定点撮影し、その光と影を記録した作品群だという。SONYの「”α” CLOCK」という企画で撮影されたものらしい。
カレンダーにでも使われそうな、「確かに綺麗だね、さすが世界遺産だね」という写真を想像していると、彼の作品がそれとは全然違うことに衝撃を受ける。

何だこれは!?という写真だ。CGで細工したのか?というほど、空の色がすごいし、地面の木々は一本一本が主張してくる。ファンタジーの世界だ。
現実世界にもこういう風景があるのか、と嘆息してしまう。 いや、そう形容すると、単に景色が素晴らしいんである、と結論付けられてしまいそうだが、作品を見ると明らかにカメラマンの腕がこういう作品を生んでいることがわかる。とにかく、すごい。
何でこんなぎらぎらした感じの絵になるのかと思ったら、FRESCOという「インクジェット漆喰シート」に印刷をしているのだという。漆喰を使うとは、驚きだ。 作品にえらく驚かされたし、感心したので、トークショーも30分ほど耳を傾けてみた。 とても面白かった。 この人の名前、覚えておこう。
(2103.12.06)
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