富士山の絵はあまり好きではない。 小学生でも描ける。 台形の山を描けば、何でも富士山ってことになる。 そのお手軽さがイヤだ。
写実性を追及した富士山の絵なら、好きだ。 富嶽三十六景の赤富士なんて、もうさすがに見飽きた。
そんなこれまでの認識は、今回覆ることはなかった。やっぱり僕にとっては興味が湧きにくい。
浮世絵の「東海道五十三次」は良かった。 手前に人の営みが描かれ、そのはるか奥に富士山が描かれている構図のものが何枚か。 まさに「白い台形」としか富士山が描かれていないものもあるが、それでもその存在感は秀逸だし、人間どもの生活との対比となってとても深みのある絵になっている。
(2014.03.16)
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