芸能人を中心とした著名人19名による、「予算は一人1万円」という制約の作品展示。
放送作家の高須光聖が発案というこの企画。 ダウンタウンのブレーンとしてその名を馳せた人だ。
その関係もあり、作品を出展している人たちには、野性爆弾川島や千原Jrといった吉本芸人も並ぶ。
19名が、それぞれ思い思いに1万円を使って何かを表現する。
作品の傍らには領収書が張り出されており、1万円以下で作ったという証拠にしているところが面白い。
ただ、やっぱり「芸術家」ではない人が作った「アート」というのには抵抗がある。 こういうのをアートと呼んでしまうのは安直過ぎないか?と思うからだ。 「表現すること全てがアートだ」というのはおそらく正しいことだろう。 でも、こういう「芸術家ではない素人」がもっともらしく作品を展示すれば、アート作品としてしれっと成立しちゃう(させちゃう)ということに、ものすごく違和感を覚える。
僕にとっては、こういう作品が作者の名前を伏せた状態で現代美術館に展示されていたら、「なるほどそうなのか」と思ってしまうだろう。 つまりは、現代アートってなんなの?ってことだ。素人の作品とプロの作品の境界線って何だ?と考えさせられてしまう。
ちなみに僕が一番インパクトを覚えたのは、クリエイティブディレクター箭内道彦の作品だった。思わず「ああっ!」と声を出してしまった作品。 アートだとは思わないけど、表現としてはすごいものがあった。
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