人造乙女博覧会Ⅳ@ヴァニラ画廊

人造乙女博覧会Ⅳ

これまでもマニアックなテーマで唸らせてきたヴァニラ画廊。

銀座の雑居ビルの地下二階にひっそりある、というその立地もマニアックで、目が離せない。

そんなヴァニラ画廊が今回開催したのが、ラブドールの展示だ。

ラブドールと言えば聞こえがいいが、日本人に馴染みがある表現を使えば、いわゆる「ダッチワイフ」ということになる。 最近、驚き呆れるような高品質なドールが発表されているのは知っていたが、それを実際に見るなんて機会は全く無かった。

今回、入場料が解説パンフレット付きで1,000円と高額であったが、こんなチャンスを逃すわけにはいかない。迷うこと無くこの地を訪れた。

エロ目的で見に来る人なんてのは皆無だ。女性客も多い。 人間にそっくりな、ぱっと見た目は人形とはわからないくらいのドールに、みんな目が釘付けになっていた。

本当に、その出来には驚くしかない。 そのかわり一体60万円くらいはする。

こうなると、単なる性欲処理の「道具」ではない。インテリア、というのもちょっと違う。本当に愛情を注ぐ対象として、こういうドールを愛せる人だけが手にできる世界。

漫画的顔立ちが日本人の好みではあるけど、ドールともなれば写実的でなければならない。なので、二次元的三次元顔、といった感じになっている。

なんだかその顔を見ているとモヤモヤしてくる。 目がきらきらしていて、吸い込まれそうだ。

本物そっくりではあるけど、でも完璧にそっくりかというとそうでもない。やっぱり肌の質感は実物とは違う。 写真で見たときは「まさに人間とおんなじ!」と思ってぞっとしたので、実物を見ると「あれ?やっぱり人形といえば人形だな」と知りちょっとがっかりはした。

でも、しらない人が見たらまさにこれは人間だ。 展示されている一体を実際に触らせてもらえた。触る前には、つきっきりになっているスタッフさんからウェットティッシュを渡され、手を丹念に拭く必要がある。この手のドールは、ちゃんとお手入れをしないと汚れが取れなくなったり、かびがはえたりするらしい。

体はしっかりしていて、案外堅い。皮膚はしっとりとすいつくような感触。「すいつく肌」というと聞こえがいいが、実際にこうもすいつく感があるとやっぱり違和感がある。 ・・・本物にそっくりであるがゆえに、人間との微妙な違いってのはことごとく増幅して違和感を感じる。

でも、繰り返して言うけど、これはものすごい高いレベルまで達しているドールだ。 体の各部位が自由に曲げられるというのも驚きだった。指一本一本が自由に曲げられる。握手だって、指相撲だって自由自在だ。恐るべき関節。

隣の男性が、執拗にドールの胸を揉みしだいていたのは、ちょっと引いた。本人は全くやらしい意図はなかったんだと思うが、やはり女の子そっくりのドールの胸を触っているのを客観的に見ると、ものすごくイヤな気持ちになる。

(2014.08.11)



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