
能で使われるお面、というのは無表情だし、不気味な印象がある。
展示では、そんな先入観を見越して「そんなことはないですよー、見る角度、光の加減で表情はがらっとかわりますし、いろいろバリエーションもあります」と教えてくれる。
でもやっぱり、「13日の金曜日」のジェイソンマスク同様、「かぶりもの」というのは怖さがある。
アイスホッケーのマスク以上に、顔がリアルな分、一歩間違ったら生命が宿ってしまいそうな、怨念が詰まりそうな、そんな印象はぬぐえない。
展示では、笑っちゃうくらいに重要文化財のオンパレード。木で作った実用品なのに、よくもまあここまで保存ができているものだ、と感心するし、三井財閥の財力にも驚く。
後半はネタ切れだったのか、歌舞伎の衣装の展示になっていた。 折角だから、もっと能について勉強をさせて欲しかった。どんな演目のときにこのお面をかぶるものなのか、ストーリーを知りたかったし、実際に演じている様を動画で見たかった。
記念美術館は過去にも訪れた事があるけど、展示物はいいのだから見せ方にもう一工夫欲しい、と思うことがある。
(2014.08.06)
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