2002年に39歳の若さにして亡くなった、消しゴム版画の大家ナンシー関の回顧展。
ナンシー関が連載していたのは週刊文春や週刊朝日といったおっさんが読む雑誌。なので昔の僕は時々しか見かけたことがない。
しかしそのインパクトはとても記憶に残っていて、今回見に行った。
改めて彼女の作品、すごいな。 多数の芸能人の顔などが彫られているのだが、暖かみ、脇に書かれた一言セリフが秀逸すぎる。
既に10年以上前の作品となるが、幸いまだ作品内に登場している芸能人が現役ばりばりなので、レトロ感がない。
あと10年後、改めて同じ展覧会をやったら、「当時の世相を色濃く表している作品群。あのころは良かった」的な雰囲気になって趣旨が変わってしまう。
小さな消しゴム版画作品なので、お客さんは展示物にかぶりついて見ている。空いている時間帯に行かないと、まともに作品を見ることができないだろう。 これは強くおすすめしたい。
(2014.11.19)
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