竹中工務店の本店一階にあるギャラリー。
同潤会、というと、今は表参道ヒルズに化けてしまった場所にものすごい古いアパートがあったよな、ということくらいしか知らない。
しかし実際には首都圏を中心に結構な数、同潤会の手によるアパートメントや住宅が建築されていたらしい。
名前から聞くと、なんだか芸術家が集う一癖あるアパート、のような印象を受けるが、実際は関東大震災からの復興のため、内務省が作った財団法人だ。住宅公団のようなものだ。 当時としては時代の先を行くデザイン、間取り、建築法などが取り入れられ、そして建物のいくつかは平成の時代にまで実際に使われ続け生き延びてきたのだからすごい。
この展示会では、20カ所近い同潤会の手によるアパートの立体模型、写真、そしてあるアパートの一室の移築、などと趣向を凝らして展示がしてあった。
何しろ大正期の、しかも政府肝いりで作ったアパートだ、重厚な作りでどの展示も興味深い。階段の手すり一つとっても、どっしりとしていて見応えがある。今のマンションの備品などがおもちゃに見えるくらいだ。
軍艦島に大興奮した経験がある僕としては、こういう展示も同じくワクワクがとまらない。これはエエモン見させてもらった感ありあり。満足して会場を後にした。
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