ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム@国立新美術館 企画展示室1E

ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム

今年見た中で3本の指に入る、楽しかった展覧会。

名前の通り、漫画、アニメ、ゲームを「国立」の「美術館」が紹介するというのが素敵だ。

ゲームショウ的な商業的な場でもなければ、ファン向けイベントでもない。もちろん、ショップの店頭でもない。 いろいろな作品が展示され、作品概略が紹介されており、オタク世界に詳しくない人でも楽しめる内容になっている。

つくづく素晴らしい展示だと思った。

ファンにこびを売るよう設定資料や脚本、トレーラーといったものを見せるでもなく、淡々としているからだ。

1989年以降の日本のアニメ・漫画・ゲーム業界を俯瞰しよう、という試みがある程度なされているのがいい。

時々、テレビ番組で「懐かしのアニメ一挙公開!」みたいな特番が組まれることがある。 ああいうのは、本当に懐かしいというか、僕でさえまともに知らん時代のものまで紹介されていて「はあ、そうですか」という印象を受けることがある。 しかし今回の展示は、「1989年以降のもの」に絞り込んでいるため、「今置かれているこの業界の動向」ってのが見えて、それがいい。

漫画だのアニメだのといったら、やはり手塚とか藤子とか赤塚とか、が出てくるものだが、それらレジェンドが一切出ないというのは潔くて心地良かった。 せいぜい手塚作品については、後にアニメ化された「メトロポリス」だけだ。

大友克洋のAKIRAでさえ、1989年以前なので完全シカトしている展覧会なので、とても良かった。

アニメとか漫画ってのは、現在進行形で疾走するポップアートだと思う。過去の名作に浸ってばかりでなく、今この瞬間をもっと評価する場があっていい。

ただ、肝心の僕はこの手のサブカルにはあまり詳しくない。でもむしろそれで良かったと思う。 本当に詳しい人がこの展覧会を訪れたなら、「あの作品は紹介されているのに、こっちの作品が紹介されていないのはおかしい!」とか「紹介の仕方がピンぼけしてる!」といった問題ばっかりが気になっただろうから。

展示方法もそこそこ凝っていて、たとえばプレステの名物ソフト「みんなのゴルフ」が、PS1からPSVITA含めてPS4までずらり同じシーンの映像が流されており、機種ごとでどれだけ画質に差があるのか?という比較をしていたりしていた。 こんな展示は初めてみたので、すごく面白かった。

あと、あずまんが大王、涼宮ハルヒの憂鬱、らきすた・・・と並んで、そこから聖地巡礼という観点にフォーカスが移って「あの花」が紹介されていたり。 映像、解説パネル、原画や絵コンテでポンポンこ気味良く名作と呼ばれる作品を紹介していくので、僕みたいな「作品の名前くらいなら知ってるんだけど、中身はよく知らないや」という層にはぴったりな内容だったと思う。

ただし、行くなら平日だろうな・・・。休みの日、特にこれから夏休みに向けて混雑するだろうし、熱心なファンが多いだろうから、じっくり鑑賞するには不向きだと思う。

(2015.07.16)

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